研究課題/領域番号 |
11154219
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岡村 均 神戸大学, 医学部, 教授 (60158813)
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研究分担者 |
山口 瞬 神戸大学, 医学部, 助手 (70304087)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | mPer1 / mPer2 / 哺乳類時計遺伝子 / mPer1プロモーター / サーカディアンリズム / 遺伝子導入 |
研究概要 |
今回、mPer遺伝子群がどのような機構で転写制御を受けて発現するかを検索した。1)mPer1プロモーターの解析 マウスゲノムライブラリーより、mPer1遺伝子のプロモーター領域を含む約30kbpのゲノムを単離した。この領域には、24時間周期の遺伝子発現に重要であると考えられているE-box配列(CACGTG)や、光による発現誘導に必要とされるcAMP応答配列(TGACGTCA)、AP-1配列(TGANTMA)などが多数存在することを明らかにした。次に翻訳開始コドンより上流約7.2kbpのゲノムDNAをルシフェラーゼ遺伝子とつなぎ、GH3細胞に導入し、各種条件でプロモーター活性が変動することを示すことを明らかにした。 2)mPer1 mRNAの発現 フリーラン条件下で、mPer1 mRNAの視交叉上核での発現を検索すると、約23時間間隔の発現変動が数周期にわたり観察され、その変動幅は5-10倍あった。主観的暗期早期に短時間(30分)の600ルクスの光パルスを与えると、視交叉上核でmPer1の遺伝子が強く誘導された。この光による一時的なperiod遺伝子の発現はショウジョウバエでは認められておらず、哺乳類に特異的な時間調節現象と言える。 3)mPer1,mPer2のショウジョウバエ時計遺伝子欠失変異体(Per0)への導入 ショウジョウバエperiodと哺乳類mPerの遺伝子の一次構造上の相同性を考慮すると、哺乳類時計遺伝子はハエにおいても機能することが期待される。哺乳類mPer1及びmPer2をショウジョウバエの時計遺伝子per欠失変異体(Per0)に導入し、その機能の野生株タイプへの回復を確認する機能回復実験を行い、約5-20%のものに回復が認められた。
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