研究課題/領域番号 |
11155204
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
五十嵐 一衛 千葉大学, 薬学部, 教授 (60089597)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | OppA mRNA / SD配列 / 開始コドンAUG / ポリアミン / eIF4E / eIF4G / 5'-UTR |
研究概要 |
1.ポリアミンは細胞増殖に必要な特定mRNAからの蛋白質合成を促進する。そのうちの1つがオリゴペプチドの取り込みに必要なOppA蛋白質である。ポリアミンがOppA mRNAの構造をどのように変えるかを一本鎖RNAを切断するRNaseT1と二本鎖RNAまたはstacked構造を認識して切断するRNaseV1を用いて検討した。その結果、開始反応に重要なSD配列と、開始コドンAUGの領域がOppA mRNA中の表面に露出してくること、及びSD配列と開始コドンの相対位置が近づくことが明らかとなった。OppA mRNAのSD配列と開始コドンの位置は通常のmRNAに比べ離れているので、この2つのポリアミンによるOppA mRNAの構造変化がポリアミンによるOppA mRNA合成促進に関与していることが明らかとなった。 2.動物細胞の蛋白質合成開始のり律速段階は、40Sリボソーム亜粒子が開始コドンAUGまでmRNA上をスキャニングする過程である。この過程はeIF4F(4A、4E、4G複合体)と、eIF4BによるRNAヘリカーゼにより触媒される。私たちはeIF4Gの過剰産生株ががん化を引き起こすことを見出し、eIF4Gが過剰産生された場合のRNAヘリカーゼ活性を検討した。その結果、eIF4Gが増加するとeIF4Eの阻害因子である4E-BPからeIF4Eを遊離させ、eIF4F複合体を形成し、RNAヘリカーゼ活性が上昇することにより、蛋白質合成能が増加することを明らかにした。
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