研究課題/領域番号 |
11156201
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
平塚 寿章 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30041825)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | ミオシン / モータータンパク質 / 蛍光標識 / Cys残基 / 構造変化 |
研究概要 |
ミオシン頭部(S-1)の重鎖には8個のCys残基が存在する。このうちCys-707(SH1)とCys-697(SH2)はATP結合部位とアクチン結合部位のそれぞれで起きると立体構造変化の信号を互いに相手側に伝えるための"通信回路"の役を担うと考えられている。SH1とSH2はさまざまな化学修飾試薬に対して他のCys残基よりも高い反応性をもつ。さらにSH1はSH2よりも反応性が高いので、IAEDANSのような蛍光試薬でSH1だけを標識できる。このためIAEDANSは、SH1だけを選択的に蛍光標識できる有用な試薬として20年以上もミオシンモーター機能の研究に使われ続けている。これに対して、SH2だけを選択的に標識できる蛍光試薬は現在でもまだ見つかっていなかった。 これまでに使われたミオシンのSH基の蛍光標識試のほとんどは、反応基としてIAAかマレイミドをもつ。しかしIAAをもつ試薬はSH1とは反応するけれど、SH2とは反応しない。一方申請者がこれまでやってきた予備実験の結果から、マレイミドをもつ試薬はSH2と反応するが、同時にSH1とも反応するので目的には不適であることが明らかになっている。そこで本研究計画では、IAAとマレイミド以外の反応基をもつ蛍光標識試薬に的を絞ることにした。使用された試薬は、反応基としてそれぞれビニルスルホン(VS)、アクリロイル基(AC)、アジリジン(AZ)、エポキシド(EP)、ブロモメチル基(BM)をもつ十数種の蛍光試薬である。 標識条件として温度、pH、試薬のモル比などについて検討した結果、6-propionyl-2-dimethylaminonaphthalen(prodan)がSH2を特異的に蛍光標識する試薬として最適であることを見出した。
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