研究課題/領域番号 |
11156205
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
足立 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00211699)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | モータータンパク質 / ミオシン / 細胞性粘菌 / 細胞運動 / 細胞骨格 / MyoK / MyoM |
研究概要 |
これまでの研究で、アクチン細胞骨格動態を研究するための良いモデル系である細胞性粘菌から新規のミオシン2種(MyoK,MyoM)を発見したので、平成11年度はこれをさらに発展させ、これらミオシンの細胞性粘菌の成長、分化・形態形成における生理的機能を遺伝子破壊株、過剰生産株、GFP融合蛋白質などを利用しながら明らかにすることを目的として研究を行った。MyoKに関しては、MyoKの欠損株を検討したところ、生育と分化の最終表現型に関して大きな欠陥は見られなかった。大腸菌ローン上でのプラーク拡大速度も野生株と比較して大きな違いは認められず、貪色作用の欠陥はあっても大きいものではないことが明らかになった。MyoKはクラスIミオシンに属し、他のクラスIミオシンとの機能の重複が上記の結果に結びついている可能性があるため、次年度はそれらのミオシンとの多重欠損株を作製して表現系を検討する。また、ノザン解析により、MyoKは分化のごく初期に一過的に発現が上昇することが明らかになったので、今後その時期に起こる現象への関与の検討も必要である。MyoMに関しては、欠損株及びGFP融合タンパク質の過剰生産株を作成した。欠損株はMyoKの場合と同様に欠陥が見られなかったが、GFP-MyoM高生産株では、著しい生育速度の低下が見られた。さらに、蛍光顕微鏡による解析により、GFP融合蛋白質が細胞内の小胞の膜に局在することが明らかになった。この膜は、収縮液胞または飲作用により生じるマクロピノソームである可能性があるが、次年度ではそれらのマーカータンパク質との共局在の検討によりその膜を同定するとともに、その小胞に関連したMyoMの細胞機能について検討する。
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