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モーター蛋白質アクトミオシンの結晶化とX線とESRによる分子構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 11156218
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

荒田 敏昭  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70151165)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードアクチンモノマー / 非重合アクチン / ミオシンヘッド / アクトミオシン / X線小角散乱 / 電子スピン共鳴 / 結晶解析 / スピンラベル
研究概要

我々は筋収縮のエネルギー変換を蛋白質の分子構造に立脚して理解するために、最小単位であるアクチン単、2量、3量体とミオシン頭部の複合体のX線散乱実験とモーター蛋白用にESR精密角度計測を行った。Gアクチンを化学修飾し、全く重合しないがミオシンと結合するアクチンモノマーを調製し、ミオシン頭部S1との1:1複合体を形成させ、複合体のみの散乱強度曲線を得ることに成功していた。アクチン、S1の原子座標を用いて全散乱強度曲線を最適化するドッキング原子モデルを計算機により探索したところ、我々の電顕写真観察で予想されるように、S1先端近くにアクチンが結合することが確定した。ADP中でも解離を最小限に抑えた条件で同様の実験することに成功し、分子量は変わらず慣性半径が約3-4オングストロームだけ小さくなった。モデル計算ではS1が長軸のまわりに90度以上回転した。この結果はATP加水分解中のアクチン-ミオシンの弱い結合の本体を捉えたものと考えれた。今年度はアクチン2量体、3量体を作成し、さらに高次の構造を解析した。重合しない2量体、3量体ともKI中の化学修飾で得られた。低イオン強度ではモノマーと同様1:1複合体を形成し、2:2、3:3複合体ができた。一方90mMKClでは2:1、3:1複合体ができた。また複合体形成によるATP分解促進やATPによる結合強度の変化も認められなかった。90mMKCIにおける2:1または3:1複合体のX線散乱実験も成功し解析を始めた。アクチン・ミオシン複合体モノマーの結晶化も精力的に押し進めているがまだ成功には至っていない。
モーター蛋白用高感度ESR測定のためループギャップ共振器を試作し、コンピューター信号処理システムによりスペクトルを記録し引続き調整中である。最近はミオシンネック軽鎖に結合したスピンラベルのESRスペクトルを頭部2つから由来するスペクトル和として精密fitした。その結果弛緩状態でもミオシン頭部は2方向に緩く配向していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y. Takezawa: "Backward Movement of Cross-bridges by Application of Stretch and by Binding of MgADP to Skeletal Muscle Fibers in the Rigor State as Studied by X-ray Diffraction"Biophysical Journal. 76. 1770-1783 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 荒田敏昭: "筋肉モーター蛋白質アクチンとミオシンのダイナミックな分子構造と相互作用"生化学. 72巻5号(印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] T. Arata: "X-ray Solution Scattering study of the actin dimer-myosin head complex"J. Muscle Res. Cell Motil.. 20. 325-327 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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