研究課題/領域番号 |
11157202
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
瀬尾 寿美子 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70311529)
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研究分担者 |
木山 博資 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00192021)
濤川 一彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50312468)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 神経損傷 / 舌下神経 / DINE / superoxide dismutase / 神経細胞死 / ディファレンシャル・ディスプレイ / メタロプロテアーゼ |
研究概要 |
当研究室で既に確立しているディファレンシャル・ディスプレイにより新たな神経再生関連遺伝子探索を行ったところ、いくつもの候補クローンが得られた。昨年度のcDNA全長クローニングにより、得られた候補遺伝子のうちのひとつは新規膜一回貫通型メタロプロテアーゼであることが明らかとなっていたため今年度はその機能解析を中心に進めた。本分子の特徴は神経系特異的に発現していること、末梢・中枢神経軸索損傷に対して極めて効率良く発現応答する点であることから、我々はDINE(Damage Induced Neuronal Endopeptidase)と名付けた。DINEはECE(Endothelin Converting Enzyme)とファミリーを形成しており、ニューロペプチドやサイトカインなどの前駆体プロセッシング酵素である可能性が高い。これらの分子群の発現は障害後の神経細胞において顕著に上昇することが従来より知られており、障害神経細胞に対し何らかの保護作用を持つものと考えられている。そこで、培養細胞を用いてDINEの生存維持活性性を検討した。その結果DINE過剰発現細胞ではセラミドによる細胞死が軽減されることが明らかとなった。このような生命維持活性を示す理由の一つとして、フリーラジカルスカベンジャーであるSOD(superoxide dismutase)が活性化することを我々は見いだした。SODへ至るシグナリング経路は不明でありこの点が今後の課題とされる。またin vivoでのDINEの機能評価を行うため、現在作製したアデノウイルスを用いて神経障害モデル動物への遺伝子導入を試みている。
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