研究課題/領域番号 |
11157218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
遠山 正彌 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40028593)
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研究分担者 |
米田 託成 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70271179)
今泉 和則 田辺製薬株式会社, 創薬研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アポトーシス / クローニング / CARDドメイン / 神経細胞死 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
アポトーシスの実行過程においてタンパク分解酵素であるcaspase familyが中心的役割を果たすことが知られいる。神経系においてもcaspase及びその関連遺伝子の遺伝子欠損動物において中枢神経系形成異常が生じることが明らかとなった。またこのcaspase familyの機能を制御するタンパク群が相次いで報告され、これら制御タンパク群の多くは共通のドメイン構造を介してcaspaseの機能を制御していることが明らかとなった。 我々は神経細胞のアポトーシス制御機構に焦点を当て神経細胞に発現するCARDファミリーのクローニングを行った。その結果CARnをN末端側にもち233個のアミノ酸をコードする新規遺伝子RCDを取得した。 本遺伝子の塩基配列より推測されるアミノ酸配列ではN末端側にCARDを有する以外特徴的なドメイン構造を認めなかった。酵母Two Hybrid法を用いてRCDはTumor Necrosis Factorの下流でそのシグナルを細胞内に伝えるTRAF2と結合していることが明らかとなった。またTRAF2の下流にある転写因子群も本遺伝子の発現により影響を受けることが明らかとなった。細胞死に対する本遺伝子の機能としては培養細胞過剰発現系で細胞死誘導を認めた。またRCD過剰発現マウス(RCDトランスジェニックマウス)では免疫系で顕著な細胞死誘導を認めた。一方培養神経系では神経細胞死誘導刺激に対して抵抗性を示した。本遺伝子の発現は神経系のみならず全身臓器において認めており細胞の種類、応答性の違いににより本遺伝子の作用が異なることが示唆された。以上の結果を踏まえ本遺伝子を用いた細胞死制御を検討している。
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