• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

海馬神経細胞死におけるカルシウム結合蛋白質:ヒポカルシンの関与に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11157231
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関東邦大学

研究代表者

高松 研  東邦大学, 医学部, 教授 (90154898)

研究分担者 増尾 好則  東邦大学, 医学部, 助手 (60301553)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード細胞死 / アポトーシス / 海馬錐体細胞 / ヒポカルシン / 老化 / 伝達物質放出
研究概要

海馬の神経細胞とくに錐体細胞は, 脳虚血などの侵害刺激に対して易傷害性を有しており, アポトーシスを起こし易い. これには, 刺激によって細胞内カルシウム濃度が上昇することが引き金になっている. ヒポカルシンは海馬錐体細胞に特徴的に高発現しているカルシウム結合タンパク質で, 樹状突起から軸索末端まで分布していることから, 伝達物質の放出, 受容体以降の伝達効率の調節, カルシウム濃度の緩衝などの作用をもつことが示唆されている. 1)老齢マウスの海馬について錐体細胞数を測定するとともにヒポカルシンの発現量の変化について検討した. 錐体細胞数は12ヶ月齢まで著変は認められなかったが, 24ヶ月齢では減少傾向が認められた. ヒポカルシンの発現量は12ヶ月齢まで維持されていたが, 24ヶ月齢では減少していた. 一方, 12ヶ月齢のヒポカルシン遺伝子欠損(-)マウスの錐体細胞数は減少傾向を示した. したがって, 昨年度の(-)マウスの興奮性アミノ酸に対して易傷害性であるという昨年度の結果とともに, ヒポカルシンは細胞内カルシウムを受容あるいは緩衝することによってアポトーシス機構の抑止に働くことが示された. 2)(-)および(+)マウスの海馬スライスを用いて内因性グルタミン酸放出量を測定し, ヒポカルシンのグルタミン酸放出調節への関与を検討した. 基礎遊離量および高カリウム刺激による放出量は, (-)では(+)に比し有意に充進していた. カルシウムフリー培地, カルシウムチャネル遮断薬, カルシウムイオノフォアなどの効果の検討をしたところ, (-)で認められた放出亢進はカルシウムに依存していた. このことから, ヒポカルシンは細胞内カルシウムを受容あるいは緩衝することによって神経終末からの伝達物質放出機構を抑制している可能性が示された.

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Furuta, Y. et al.: "Age related changes in expression of hippocalcin and NVP2 in rat brain"Neurochem. Res.. 24. 651-658 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Tamaru, T. et al.: "Perlodicallyfluctuating protein kinases Phosphorylate CLOCK, the putative target in the suprachiasmatic nucleus"J. Neurochem.. 72. 2191-2197 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小林正明 ら: "カルシウム結合蛋白質と記憶"Clinical Neuroscience. 17. 945 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 正木 全 ら(分担): "脳と神経 : 分子神経生物科学入門"共立出版(株). 363 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi