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アポトーシス阻害タンパク(IAP)によるカスペース阻害の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11157234
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関理化学研究所

研究代表者

高橋 良輔  理化学研究所, 運動系神経変性研究チーム, チームリーダー(研究職) (90216771)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードアポトーシス阻害タンパク / XIAP / BIR / カスペース-3 / カスペース-7 / 競合的阻害剤 / 非競合的阻害剤
研究概要

X染色体連鎖アポトーシス阻害タンパク(XIAP)はアポトーシスの実行において中心的な役割を果たす蛋白質分解酵素、カスペース-3,7,9の選択的な阻害因子である。XIAPはBIRという約70アミノ酸からなる特徴的なモチーフを3個(BIR1,2,3)繰り返し構造としてN末側に有するが、我々はそのうち、BIR2とよばれる領域がカスペース-3,-7を阻害するのに必要かつ十分であることを見いだした。カスペース-3、-7は配列上のホモロジーが高く、基質特異性も大変よく似ていることから、XIAPがこの二つの酵素を阻害する仕組みも同じと予想された。ところが本研究で行った酵素学的な解析によって、XIAPはカスペース-3に対しては競合的阻害剤として、またカスペース-7に対しては非競合的阻害剤として作用することが明らかになった。XIAPの構造機能解析によって、148番目のアスパラギン酸(D148)がカスペース-3の競合的阻害に、またBIR2モチーフがカスペース-7の非競合的阻害に必要であることが示された。またカスペース-7側ではN末領域の一部がBIR2モチーフと結合し、非競合的阻害が起こることがわかった。D148をアラニンに変異させたXIAP(XIAP-D148A)はカスペース-3は全く阻害しないが、カスペース-7を特異的に阻害することも判明した(論文投稿中)。この変異体を用いて、さまざまな生理的および病理的条件におけるカスペース-7の役割を調べることがはじめて可能になった。今後変異体を用いてカスペース7の生理的、病理的意義を解明したいと考えている。またこの研究をもとにカスペース7特異的なカスペース阻害剤の開発も視野に入れている。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高橋良輔、鈴木泰行: "内因性のカスパーゼ阻害因子IAP"最新医学. 54・4. 861-867 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 後藤由季子、たか橋良輔: "特集「細胞の生と死の制御機構の多様性」序論"Molecular Medicine. 73・4. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋良輔: "IAPによるニューロンのアポトーシス阻害メカニズム"生体の科学. 51・4. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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