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ガラクトース転移酵素遺伝子ノックアウトマウスを用いた糖鎖機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11159202
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関金沢大学

研究代表者

浅野 雅秀  金沢大学, 医学部, 教授 (50251450)

研究分担者 須藤 カツ子  東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (50126091)
岩倉 洋一郎  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
橋本 憲佳  金沢大学, 医学部, 助手 (50242524)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードガラクトース転移酵素 / ノックアウトマウス / 胎生致死 / セレクチン / 遅延型接触過敏症反応
研究概要

交雑系(129XC57BL/6)のGalT-I KOマウスは正常に発生するが,C57BL/6に8世代戻し交配したKOマウスは胎生後期から成長の遅延が認められ,出生時に100%死亡することを明らかにした。そこでさらにBALB/cに戻し交配すると,今度は胎生中期に致死となることがわかった。胎生10.5日ですでに発生の異常が認められ,出生前には胎児は吸収されてしまって存在しない。現在,その死亡原因を解析しているところである。また,マウスの遺伝的背景によってこのように大きく死亡時期が異なる理由についても今後解析していく。
GalT-Iは主としてN型糖鎖の合成に関わると言われていたが,GalT-I KOマウス(交雑系)の赤血球膜上の糖鎖構造を詳細に解析したところ,Core2のO型糖鎖の合成も著しく阻害されていることが明らかとなった。Core2 O型糖鎖のβ-1,4ガラクトース側鎖はセレクチンのリガンド糖鎖であるシアリルLe^xの形成に必須であるので,このマウスはセレクチンのリガンド糖鎖の発現が低下している可能性が考えられた。白血球膜上のCore2のO型糖鎖の合成も著しく阻害されており,実際,このマウスの好中球や単球へのP-セレクチンの結合が低下していた。遅延型接触過敏症反応はセレクチンが重要な働きをしていることが知られているが,TNCBに対するこの反応がGalT-I KOマウスでは有意に抑制されていることがわかった。さらにその際,ランゲルハンス細胞のリンパ節への遊走能が阻害されていることを示す結果も得ている。以上の結果から,いくつか見つかったGalT遺伝子の中でもGalT-Iはセレクチンのリガンド糖鎖の合成に大きく関与しており,GalT-I KOマウスはセレクチンシステムの欠損による免疫系の異常が見られた。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書

研究成果

(5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Horai, R., et al.: "Development of chronic inflammatory arthropathy resembling rheumatoid arthritis in IL-1 receptor antagonist-deficient mice"J. Exp. Med.. 191. 313-320 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Kido, M., et al.: "Normal levels of serum glyoproteins maintained in β-1, 4-galactosyltransferase I-knockout mice"FEBS Letters. 464. 75-79 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Asano, M., et al.: "Roles of IL-1 and TNF-α in various inflammations"J. Interferon Cytokine Res.. 19. S60 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Kotani, N., et al.: "Impaired galactosylation of core 2 O-glycans in erythrocytes of β1,4-galactosyltransferase"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 260. 94-98 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Habu, K., et al.: "The HTLV-1-tax gene is responsible for the development of both inflammatory arthropathy resembling rheumatoid arthritis and non-inflammatory ankylotic arthropathy in transgenic mice"J. Immunol.. 162. 2956-2963 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-03-31   更新日: 2016-04-21  

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