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HIV感染におけるマクロファージ依存性T細胞死誘導機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11161209
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

小柳津 直樹  東京医科歯科大学, 医学系研究科, 助教授 (00282773)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードT細胞死 / アポトーシス / CD4分子 / ケモカインレセプター
研究概要

HIV感染患者に観察されるT細胞アポトーシス誘導機序につき、PBMCでのCD4分子架橋形成(CD4XL)によりマクロファージ依存性に選択的CD4+T細胞アポトーシスを誘導しうる事およびその分子機序をこれまで明らかにしてきたを来た。今年度はこの系においてCD4に加えCXCR4、CCR5よりのシグナルがどのような修飾を加えるかを検討した。その結果として我々の系で検証するかぎりこれらケモカインレセプターは、T細胞アポトーシス誘導には影響を及ぼさないと所見を得た。しかしCD4XLに加え更にCD3刺激を加えた際はCD4+T細胞がFasLを発現しCD4+T細胞のみならずCD8+T細胞にも細胞接触依存性の細胞死を誘導する知見を得た。
アポトーシスは壊死と異なり炎症反応を惹起しない。この機序としてアポトーシスの過程にあるリンパ球が抗炎症性サイトカインIL-10を産生するのでないかとの仮説を立て、UV照射したPBLをサントカイン染色し表面マーカー、annexin V結合とともにFACSによりsingle cell levelで解析した。UV照射によりアポトーシスの過程にあるリンパ球はIL-10を有意に産生した:T細胞、B細胞ともにIL-10の産生が誘導された:カスペース阻害剤はUV照射によるアポトーシスを抑制したがIL-10産生には影響を与えなかった:HIV感染の経過中IL-10産生の増加が観察されるが、同時に存在する高度のT細胞アポトーシスの存在を考慮に入れるとこの存在自体がIL-10増加に寄与すると推定している。
AIDS脳症の病理機序解析から発展してグリオーマ細胞はFas・FasLを自己増殖因子としている利用している知見を得た。この細胞増殖シグナルはMAPキナーゼERK1/2の活性化と密接に相関しておりがん細胞の特性として細胞死シグナルを増殖へと転換している可能性をそのシグナルと共に初めて示した。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tomimori, Y., Ikawa, Y., and Oyaizu, N.: "Ultraviolet (UV)-irradiated apoptotic lymphocytes produce interleukin 10 (IL-10) by themselves"Immunol. Lett.. 71. 49-54 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Shinohara, H., Yagita, H., Ikawa, Y., and Oyaizu, H.: "Fas drives cell cycle progression in glioma cells via extracellular signal regulated kinase (REK1/2) activation"Cancer Res. (in press).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Tateyama, M., Oyaizu, N., McCloskey, T.W., than, S., and Pahwa, S.: "CD4 lymphocytes are primed to express FasL by CD4 cross linking and contribute to Cd8+ T cell apoptosis via Fas/FasL death signaling pathway"Blood (in press).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小柳津直樹: "HIV感染による免疫抑制の機序"アレルギーの領域. 6. 66-71 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小柳津直樹: "AIDSとアポトーシス"最新医学. 54. 925-930 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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