研究課題/領域番号 |
11161211
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
原田 和雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00301169)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | HIV阻害剤 / RNA-タンパク質相互作用 / 細胞内検出系 / コンビナトリアル・ライブラリー / カナマイシン耐性 / ポリアルギニン |
研究概要 |
我々は、これまでにRNA-タンパク質相互作用を細胞内で検出する系を開発し、HIVの複製において重要な役割を果すRev-response element(RRE)に結合する新規ペプチドをコンビナトリアル・ライブラリーから同定することができた。また、これらのペプチドがRREの結合相手であるRevタンパク質によるRNAの核外輸送を阻害することを明らかにした。このことから、特定のRNAを標的とするペプチドを用いることにより、HIV複製をさまざまなステップで制御できることが示唆された。しかし、このスクリーニング法を用いてRRE以外のRNA構造と結合するペプチドの同定を試みたが、成功に至っていない。そこで、多様なRNAと結合するペプチドの同定が可能となるよう、これまでに二つの改良を行ってきた。まず、上述の実験系を用いてより多くの配列を検索できるよう、レポーター遺伝子であるLacZの代りにカナマイシン耐性遺伝子(NPT II)を挿入した。その結果、RNAとポリペプチドの結合活性と対応するカナマイシン耐性が得られ、原理的には10^8〜10^9のペプチド配列からの「セレクション」が可能となったことを既に報告した。そこで、本研究期間は、このカナマイシン耐性遺伝子を用いたレポーター系を最適化するとともに、コンビナトリアル・ライブラリーのデザイン法の改良を行った。具体てきには、ポリアルギニンに高い割合いで変異を導入した形のライブラリーを作製し、RRE結合ペプチドをスクリーニングしたところ、高いRRE結合能を有するペプチドを容易に同定できた。現在、種々のHIV RNA構造を標的としたスクリーニングを行っている。また、既に同定したRRE結合ペプチド(RSG-1.2)がRevタンパクの阻害剤のリード化合物であると考え、in vivo RNA selection法によるRSG-1.2との結合において重要なRRE上のヌクレオチドを同定し、Revとの結合様式の違いを解析している。
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