研究課題/領域番号 |
11161213
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
千田 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (30272868)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | HIV / 結晶化 / X線結晶構造解析 / SDF-1α / gp120 / gp41 / 温度因子 |
研究概要 |
1)gp120 現在までにセンダイウイルスの発現系を使用して発現させたgp120およびgp140(gp120とgp41にプロセスされる前の状態の蛋白質)を用いて結晶化を進めてきてた。その結果微小ではあるがgp120の結晶らしきものを得た。高エネルギー加速器研究機構の放射光実験施設でこの微小な結晶を用いて、回折実験を行ったが、回折パターンを得ることはできなかった。そこで、現在までのアプローチに加え、gp120とgp41の相互作用部位に焦点をあてて、この両者の相互作用を見るために、gp41とgp120のN末端約100残基程度からなる融合蛋白質(gp41-N(gp120))を発現させて、これを構造解析する試みも開始した。現在は、大腸菌を用いてのgp41-N(gp120)の大量発現系の構築を行っている。 2)SDF-1α SDF-1αの結晶としては、現在のところ3種類のものが得られている。そのうちの2つに関して立体構造解析を完了した(論文投稿中)。得られた構造から、SDFは、結晶中では2量体を形成していること、ループ部分の運動性が高いことなどが明らかになった。また、温度因子の比較から、高分解能の回折点を与えない結晶では、結晶中の分子間相互作用に関与するアミノ酸の温度因子が極めて高いことを見出した。反対に、高分解能の回折点を与える結晶では、これらの残基は、原子全体の平均の温度因子より低い温度因子を持っていることが明らかになった。これらの知見は、変異体を利用した良質の結晶作成に応用可能であると考えられる。
|