研究課題/領域番号 |
11161234
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
間 陽子 理化学研究所, 分子細胞生物学研究室, 先任研究員 (50182994)
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研究分担者 |
蒲田 政和 理化学研究所, 分子細胞生物学研究室, 基礎科学特別研究員 (00291063)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | HIV-1 Vpr蛋白 / アポトーシス / G2期arrest / Vpr蛋白のC末端欠失変異体 / yeast two-hybrid法 / HHR23A UBAドメイン / Importinα、β / 核局在化 |
研究概要 |
HIV-1 Vpr蛋白のG2期arrest、アポトーシス、さらには核移行等の機能の発現機構を解明するために、Vpr蛋白と特異的に相互作用する細胞内蛋白を単離を試みている。 1)強いアポトーシス活性を持つVpr蛋白のC末端欠失変異体の解析 G2期arrest能を完全に消失しているが、G1期arrest能と強いアポトーシス活性を獲得したVpr蛋白のC末端欠失変異体を見いだし、G2期arrestとアポトーシスは異なる経路で発揮される可能性を示した。同様に、野生型VprもG2期arrestとは異なる機序によるアポトーシス誘導能を有する事を明らかにした。可溶化Vpr蛋白を非感染細胞に添加するとアポトーシスが誘導される事は既に報告されていたが、endogenousなVpr蛋白が細胞をアポトーシス出来るという最初の報告である。 2)yeast two-hybrid法によるHIV-1 Vpr結合因子の検索 Vpr蛋白によるアポトーシスおよびG2期arrestの発現機序を解明するために、これらの機能に関与するVpr結合細胞内因子を同定を試みた。野生型Vprと同様の発現能、核膜・核への局在能を保持しているが細胞増殖抑制能を完全に消失している、Vpr17-81変異体をbaitとして、yeast two-hybrid法を行った。UNG、HHR23Aを含む5種類の既知の蛋白質と、6種類の未知の蛋白質をコードする遺伝子が同定された。この中で、HHR23Aについては、C末端側UBAドメインがVprとの結合に重要である事、さらに、この結合にはVpr蛋白のα-helix2ドメインの67位Leuおよび74位Ileの各アミノ酸の保存が重要であることを証明した。 3)Vpr蛋白とImportinα,βとの相互作用の解析 Vpr蛋白の重要な機能である核局在化には、核局在化シグナルとして機能しうる2つのα-helixドメインが共に重要であることを明らかにした。In vitro translationで作製した野性型および変異型Vpr蛋白を用いて、pulldown assayにおいてGST融合型Impα及びβと結合能を解析した。その結果、Vpr蛋白はH2ドメインを介してImpα及びβと相互作用している可能性が示唆された。
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