研究課題/領域番号 |
11162220
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
花園 豊 自治医科大学, 医学部, 講師 (70251246)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | カニクイザル / 造血幹細胞 / 遺伝子治療 / レトロウイルスベクター / 遺伝子標識 / GFP / 骨髄移植 / 末梢血管細胞移植 |
研究概要 |
(1)カニクイザル自家骨髄移植の系の樹立 : 我々は、本年度、カニクイザルを用いた自家骨髄移植の系を樹立した。カニクイザルから骨髄血を採取し、CD34+細胞を単離し、全身放射線照射(500cGyx2)を行ったサルに自家移植した(7頭)。この際、無菌室管理、中心静脈栄養、輸血、抗生剤投与を必要としたが、死亡例なくおおむね安全に行なうことができた。 (2)カニクイザル末梢血幹細胞採取法(leukapheresis)の確立 : カニクイザル末梢血幹細胞移植法の樹立に向けて、本年度は、サイトカインによって末梢血へ動員された造血幹細胞採取を試みた(6頭)。これによって、末梢血からも骨髄血からとほぼ同じ量のCD34+細胞が採取可能であった。来年度から、末梢血幹細胞移植も開始する予定である。 (3)カニクイザル造血幹細胞の遺伝子標識研究 : 次に、我々は、green fluorescent protein(GFP)を発現するレトロウイルスペクターを作製し、カニクイザル骨髄CD34+細胞へ遺伝子導入を行った。遺伝子導入したCD34+細胞を自家移植することにより、骨髄幹細胞の遺伝子標識実験を行った(5頭)。現在、最長で移植後9ヶ月になるが、骨髄前駆細胞の約2-20%がプロウイルス陽性であり、現在米国で行われている霊長類造血幹細胞遺伝子導入の効率とほぼ同じ水準に達している。ただし、GFP遺伝子を導入した場合、その遺伝子導入細胞は、末梢血中には出現しづらいこともわかった。現在、その原因がGFPの免疫原性によるものか、毒性によるものか調べている。いずれにせよGFPを霊長類に応用する場合には十分な注意が必要である。なお来年度から、末梢血幹細胞の遺伝子標識実験も開始する予定である。
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