研究課題/領域番号 |
11163214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
後藤 弘爾 京都大学, 科学研究所, 助手 (00251489)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | アラビドプシス / 細胞間相互作用 / 花 / 形態形成 / メリステム |
研究概要 |
本研究では、植物の発生過程で位置情報に関わる遺伝子の中から、細胞非自律的に働くタンパク質をコードするものをアラビドプシスで見つけ、さらに遺伝学的な解析を用いて、その作用機構を明らかにする。 Bクラスに属する、アラビドプシスの花のホメオティック遺伝子、PISTILLATA(PI)、APETALA3(AP3)を、ATML1遺伝子のプロモーターを用いて、L1細胞特異的に発現させたところ、PI、AP3は、細胞非自律的に働くことが明らかになったが、その機構は自らのタンパク質が移動するのではなく、PI、AP3の下流の遺伝子産物、またはPI、AP3と相互作用することによってPI、AP3の機能を活性化させるコファクターが、細胞間の相互作用を担っていることが強く示唆された。 そこで、PI、AP3と相互作用し、その転写活性化能を補助するようなコファクターを見つけるため、酵母のtwo-hybrid方を用いてスクリーニングを行った。その結果、最終的にPI、AP3と意味のある相互作用をするタンパク質は、APETALA1(AP1)、AGL2、AGL4、AGL9の4種類で、いずれもPI、AP3と高い相同性を持つMADSタンパク質であった。これらのタンパク質の機能解析から、次のことが分かった。第2whorlでは、PI、AP3、AP1、AGL9の4つが複合体を形成し、第3whorlでは、PI、AP3が、AGL9を介してAGと複合体を形成する。AP1、AGL2、AGL9の各タンパク質は、転写活性化能を持ち(PI、AP3、AGは持たない)、複合体を形成することによって、PI、AP3、AGに転写活性化能を付与する。さらに、これらのタンパク質は、単独の場合と複合体の場合では、結合するDNA配列の特異性が変化する可能性が示唆された。
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