研究課題/領域番号 |
11165240
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授 (30076591)
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研究分担者 |
坂東 俊治 科学技術振興事業団, ナノチューブ状物質プロジェクト, 研究員
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
21,600千円 (直接経費: 21,600千円)
2000年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 多層カーボンナノチューブ / 単層カーボンナノチューブ / ミクロ構造解析 / アーク放電 / ラマン散乱 / ブリージングモード / ナノチューブの量産化 / アークプラズマジェット法 / 水素ガス中アーク放電 / 空気中加熱精製 / ナノ粒子 / X線回折 / 電気伝導度 |
研究概要 |
本研究では、カーボンナノチューブのミクロ構造を明らかにすると同時に、その材料科学への応用を試みることを目的とした。そのためには、ナノチューブそのものの量をある程度確保しなければならない。我々はこの2年間に、多層カーボンナノチューブ(MWNT)および単層カーボンナノチューブ(SWNT)いずれの場合も、結晶性の高い高品質のものをある程度、量産化することができるようになった。それを用いた材料科学への応用は緒についたところである。 MWNTの場合は、純粋なグラファイト棒を純粋な水素ガスの中で蒸発することにより、結晶性が高くアスペクト比も1000を越えるような良質のものが作製できることを明らかにしてきた。そのMWNTのもう一つの大きな特徴は、中心の穴が極めて細いことである。最も、細いものは0.4nmで、それは理論的にも極細のチューブである。また、同心円状のグラッフェンシートが中まで規則的に配列しているので、ラマン散乱ではブリージングモードとよばれる量子力学的なピークが観測できることも、初めて明らかにした。それら良質のMWNTの量産化にも目途がつけられた。 SWNTのアーク放電による量産化の手段として、電極を斜めに対置させるアークプラズマジェット法を開発した。それによって、SWNTを50%ほど含む煤を数分間で数グラムのオーダー作製できるようになった。これだけの量があれば、その実用化への目途がつけられると思われる。ただし、その場合できた煤を純化してSWNTそのもののyieldをもっと高めることができれば、より望ましいがそれは今後の課題である。
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