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分子や固体の電子状態を解明する、密度行列汎関数理論の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11166228
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関名古屋大学

研究代表者

安田 耕二  名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助手 (70293686)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
200千円 (直接経費: 200千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
キーワード電子状態理論 / 電子相関 / 密度行列 / 密度汎関数理論
研究概要

密度行列汎関数理論での、相関エネルギー汎関数の新しい厳密な関係式、粒子-正孔対称性と、汎関数を構成する系統的な方法を報告する。密度行列汎関数理論は、電子密度を基本変数とする密度汎関数理論(DFT)と異なり、1次縮約密度行列(1-RDM)を基本変数とする。DMFTの主な利点は、運動、交換エネルギーが1-RDMを用いて厳密に表現され、相関エネルギー汎関数だけが未知の普遍的汎関数となる事である。一方DETでは運動、交換エネルギーを電子密度で表さねばならない。現時点でのDMFTの最も重要な課題は、相関エネルギー汎関数の表式を求める事である。
まず我々は、DMFTの相関エネルギー汎関数が粒子-正孔変換で本質的に不変である事を、フェルミ粒子の反対称性から導いた。DFTの相関エネルギー汎関数はこの性質を持たない。この性質は既に報告された自然軌道汎関数の改良に使える。
次に我々は相関エネルギー汎関数を構成するため、波動方程式と等価な密度方程式を使い、ハミルトニアン中の1体演算子を再構成し、この系の相関エネルギーを求めた。この方程式から導かれた相関エネルギー汎関数は、正しい座標スケール関係式と、粒子-正孔対称性を満たす。我々の相関エネルギー汎関数の構成法では、方程式中の高次密度行列を低次で表わす時に近似が導入され、局所密度近似や密度勾配補正に基づく密度汎関数理論より、近似の由来が明解である。最も簡単な摂動の1次近似を用いると、相関エネルギー汎関数の主要項が得られる。この方程式を数値的に解き、原子分子の相関エネルギーを、厳密解の1-RDMから求め、その誤差を調べた。95%以上の相関エネルギーが得られ、化学反応エネルギーも良く再現できた。また求めた2-RDMは反対称条件をほぼ満たした。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Koji Yasuda: "Direct determination of the quantum-mechanical density matrix : Parquet theory"Physical Review A. 59・6. 4133-4149 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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