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古典、半古典力学理論による動的な遷移過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11166265
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関立命館大学

研究代表者

池田 研介  立命館大学, 理工学部, 教授 (40151287)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード遷移状態 / カオス / クラスター / 合金化 / トンネル効果
研究概要

古典的な状態遷移過程として金属クラスターの状態間遷移、特に2種金属クラスターの混入過程を研究し、一方半古典論と量子論を用いて純粋な量子状態間遷移である多次元系の障壁トンネル効果の簡単なモデルによる研究を実施した。
<クラスターの状態間遷移と混入過程の研究>
金属クラスター系で見られる、高速混入現象を支配する機構の論理的解明をおこなうため、Morse-potential modelやEmbedded-atomic potentialで古典的に金属クラスターのモデリングを行い、長時間のsimulationを組織的に行っている。本年度はダイナミクスを撹乱することなく、混入に伴う温度変化をコントロールできるアルゴリズムを完成し、その温度依存性、生成熱依存性、構造比依存性などが初めて精密に計算できるようになった。このアルゴリズムの結果とLangevin-simulationなどの伝統的な手法の結果と比較しつつその機構の解明に当たっている。その結果,クラスター特有の表面での高速拡散過程が体積的拡散過程を律速していることが判明しつつある。
<多次元障壁トンネル遷移の研究>
2-3Dの障壁トンネル効果の詳細な研究を行うために非常に高精度で、散乱固有状態を計算するアルゴリズムを開発したが、それを用いて、まずもっとも単純な2Dトンネル錯乱過程を詳細に研究した。その結果、自由度間の結合の増大とともにトンネル固有状態に著しい変化が見いだされることを確認した。この結果は予備的研究として行われた時間周期摂動系でみられる著しい干渉効果に対応することが明らかになった。この効果を半古典力学理論によって解明することを試み、その結果、弱摂動極限では1本しかなかった。トンネル経路が摂動強度の増大とともに複数本に増大し経路間の干渉効果が特徴的なトンネル波動関数の形態変化をもたらすことが明らかになった。カオス理論を複素領域に拡張してこのような現象の理論的解明を行っている。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 首藤啓、池田研介: "カオス的トンネル効果"日本物理学会誌. 54. 716-725 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] A.Shudo and K.S.IKeda: "Complex trajectory description of chaotic tunneling"Suppl.Prog.Theor.Phys.. 139(出版予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] K.Takahashi and K.S.Ikeda: "Complex Semiclassical description of scattering problem in systems with 1,5-degrees of freedom"Annals of Physics(N.Y.). (未定出版予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] H.Harayama,P.Davis,and K.S.Ikeda: "Nonlinear whisperling gallery modes"Phys.Rev.Letters. 82. 3803-3806 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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