研究概要 |
本研究では,フォトニッククリスタルによる光波モードの究極的閉じこめ制御により,高効率非線形光学現象の発現を確認し,この材料のデバイス化のための基礎的実証研究を行う.ここでは,コロイドネットワークのシンクロナイゼーション手法等を取り入れ,有機非線形効果を有する色素をドープしたポリマー粒子の三次元配列実現し,この三次元フォトニッククリスタルによる高効率非線形光学現象の発現を確認し,この材料のデバイス化研究を行う.具体的には,メガヘルツ程度の動作速度を有する電界印可による位相変化を利用した空間光変調デバイスの開発を目的として,試作するフォトニッククリスタルと平坦化集積回路のボンディングによる新しいデバイスの設計・試作・評価を行 具体的には,有機非線形材料による微粒子を規則的に配列した構造に,外部電界を印可し,この構造の透過バンドの変調現象を確認し,電界印可による透過バンド変化を利用した空間光変調デバイスを開発すること目的にして,フォトニッククリスタルの試作と平坦化集積回路のボンディングによる新しいデバイスの設計・試作・評価を行う. まず,誘電体多層膜により,一次元完全格子フォトニッククリスタルを作製した.また,その完全格子に有機非線形光学材料(電場配向ポリマー例えば,DR1/PMMA,DR19/PMMAなど)の欠陥層を導入して,一次元不完全格子フォトニッククリスタルを作製した.上記の結果をもとに,一次元格子状電極をとりつけたデバイスの基本構成の検討を行い,変調度,屈折率変化,応答速度等の測定評価に基づきデバイスを設計,試作をおこなった. また,有機非線形光学材料を欠陥層としたフォトニッククリスタルの最適設計および平坦化Si集積化回路との光学的なマッチングの検討を行い,デバイスの最適化を検討した.
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