研究課題/領域番号 |
11167210
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00130245)
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研究分担者 |
原田 敦史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50302774)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
49,500千円 (直接経費: 49,500千円)
2002年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2001年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2000年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1999年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | 分子シンクロナイゼーション / 材料システム / ケミカルバイブ / ナノ会合体 / 膵ベータ細胞 / インシュリン / 薬物送達デバイス / 遺伝子治療 / ケミカルバルブ / フェニルボロン酸 / グルコース / ブロック共重合体 / ポリエチレングリコール / ドラッグデリバリー |
研究概要 |
本研究においては、生体細胞でみられる分泌顆粒からの刺激特異的な調節性分泌をモデルとし、分子特異的に作動するケミカルバルブ機能を備えた材料システムの設計と機能評価を推進した。対象となる材料としては、分子間相互作用の協調と同期をスムースに実現する弱相関系材料である高分子ネットワークならびにナノ会合体(コロイド)を取り上げた。高分子ネットワーク型ケミカルバルブにおいては、そのモデルを膵β細胞に求め、pH7.4、37℃という生理的条件下で、外界のグルコース濃度に応答して明確な膨潤度変化を惹起する高分子ネットワークを分子設計し、そのグルコース応答型インシュリン分泌システム今の展開を推進した。一方、ナノ会合体からなるケミカルバルブは、ナノ会合体を構成する高分子鎖に化学刺激が負荷されることによって、ナノ会合体の安定性が変化し、それにより引き起こされる分子シンクロナイゼーションを通じて会合体内包物質を分泌させるというシステムである。この様なナノ会合体は生理活性物質を生体内の目的部位に輸送し的確な機能を発現させるキャリアシステムとしての有用性が期待される。本研究では特に、内包物質として酵素やDNAに着目して検討を行った。その結果、細胞内のpHや生理機能物質の濃度変化に的確にシンクロナイズして内包物質を放出するシステムの構築に成功した。本研究で構築したケミカルバルブ機能を備えた材料システムは、調節性分泌機能を示す薬物送達デバイスとして医用工学分野における高い有用性が確信される。
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