研究課題/領域番号 |
11167213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒木 孝二 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40134639)
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研究分担者 |
務台 俊樹 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (80313112)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 能動輸送 / 酸化環元型キャリア / プロトン / フェロセン / 親和性スイッチング / 定電位電解 / 金属錯体 / PH駆動型キャリア / アニオン / スイッチング |
研究概要 |
本年度は、高効率の酸化還元駆動型プロトン能動輸送系の構築を目指し、キャリア設計とその基本物性を明らかにし、二相系および三相系におけるキャリア能について検討した。 キャリア設計指針として、1.酸化還元スイッチングサイトとプロトン結合サイトの分離、2.穏和な条件での酸化還元スイッチングとこれに同調したプロトン親和性の大きな変化、3.親水/疎水性バランスの最適化、の三点を設定した。それぞれに対応する機能性ユニットとして、1.フェロセン(Fc)2.アミノ基(NH)3.アルキル基(R)を選択し、ドデシルアミノメチルフェロセン(FcNHR)を既報により合成した。 FcNHRキャリアについて、酸化型(Fc^+NHR)および還元型(FcNHR)の二相系における見かけのpKaはそれぞれ約4、約6.5と計算された。この結果から、酸化還元によってキャリアのプロトン親和性は100倍以上変化することが明らかとなり、効率よいプロトン取込み放出能を持つことを確認した。 水/有機二相系において、FcNHRを含む有機相をpH4の水相に接触させたところ、FcNHRの80%以上がプロトン化してFcNH2R^+となり、効率よいプロトンの取込みが確認された。続いて+0.5V(vs Ag/Ag^+)で定電位電解酸化をおこなったところ、水相のpHが減少した。これはFc^+NH2R^+からのプロトン放出を反映していると考えられる。 プロトン能動輸送について検討するため、水/有機/水三相系を構築した。取込み側(Aq1)放出側(Aq2)をともにpH5に設定し、Aq1、Aq2の界面近傍の電位をそれぞれ-0.1V、+0.5V(vs Ag/Ag^+)として定電位分解したところ、Aq1のpH増加とAq2のpH減少が観測された。 連続的な輸送実験には至っていないが、以上の結果から、FcNHRがプロトン能動輸送キャリアとなることを確認した。
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