研究課題/領域番号 |
11167234
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
渡邉 正義 (渡辺 正義) 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60158657)
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研究分担者 |
竹岡 敬和 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20303084)
今林 慎一郎 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (50251757)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
49,500千円 (直接経費: 49,500千円)
2002年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2001年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2000年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1999年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | 分子シンクロナイゼーション / 材料システム / エネルギー変換 / 情報変換 / ポリマーネットワーク / イオン性液体 / イオンゲル / プロトン伝導 / 電子輸送 / 生体電子移動反応 / 電子メディエーター / コロイド結晶 / ハイドロゲル / 化学情報変換 / 酸化還元酵素 / 電子伝達 / グルコースオキシダーゼ / フェノチアジン / タンパク質ハイブリッド / 化学エネルギー変換 / 多分岐高分子 / イオン伝導 / 固体電解質 / ポリマー電池 / ボリピロール / イオン伝導体 / 分子認識 |
研究概要 |
弱い相互作用のバランスでその構造が規定されているソフトなポリマーネットワークでは、一部の機能団の受けた外部刺激による微弱な摂動が質的に変換され、この弱い相互作用の分子ネットワークを通して時間的・空間的にシンクロナイズして伝達されるという現象がしばしば見られる。すなわちこの弱い相互作用のネットワークは、構造を形成するネットワークであると同時に、情報やエネルギーの伝達や変換を司るネットワークとして機能し得る。本研究は、このポリマーネットワークの分子シンクロナイゼーション現象を分子レベルで明らかにし、化学エネルギー・情報変換系創製のための新しい方法論として提案したものである。具体的には以下の3項目に関し研究を進めた。 (1)イオン液体中での1in-situ重合によるイオンゲルの創製と化学エネルギー変換 イオン液体というイオンのみからなる液体を含有した高分子ゲルを用いた化学エネルギー変換系の構築を進めた。プロトン伝導性イオン液体およびそのイオンゲルは水素酸化・酸素還元反応活性を示し100℃以上の温度かつ非水条件下で作動する燃料電池として機能することを先駆的に発見した。 (2)グルコース酸化酵素(GOx)ハイブリッドの迅速電子移動反応と化学情報変換 フェノチアジン修飾酵素(GOxハイブリッド)はレッドクス活性となり、基質であるグルコース在下では酵素反応を高効率に電流変換可能となった。その結果、このハイブリッド酵素は系中の酸素濃度に依存しない新しいグルコースセンサーの構築を可能にした。 (3)最密充填コロイド結晶を鋳型に用いた構造色ゲルの創製と化学情報変換 最密充填シリカコロイド結晶を鋳型にハイドロゲルを合成し、その後これを溶解除去すると、ゲル中にコロイド結晶のネガ構造が保持され、構造色を呈することを見出した。ゲルの膨潤・収縮過程にシンクロナイズしてこの構造色を変化させることを利用して、フェニルボロン酸をゲル構造中に導入することにより、グルコース濃度変化を構造色変化として取り出す化学情報変換系の構築に成功した。
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