研究課題/領域番号 |
11167269
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 教授 (80136530)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 分子シンクロナイゼーション / 電子移動反応 / フラーレン / スイッチング / 相転移 / 水晶振動子マイクロバランス / 修飾電極 / 脂質 / ニ分子膜 / サイクリックボルタモグラム / カーボンナノクラスター |
研究概要 |
外部刺激により分子集合体を構造変化を誘発し、これを利用したシステムのマクロな物性変化を生み出す新規人工材料システムの構築することを研究目的として研究を行い以下の成果を得た。 フラーレンC60を含むアンモニウム脂質フィルム修飾電極は、既に報告したようにC60トリアニオン形成に至る還元反応を示す。この電子移動反応に対する様々な電解質アニオンおよび電解質カチオンの影響を調べた。また、フラーレンを含む脂質フィルム修飾電極(電極はAu/水晶板)のCV-EQCM同時測定を行った。これらの実験結果より、フラーレンフィルム水溶液系での電子移動メカニズムを考察した。また、CV-EQCM同時測定の結果、C60の電気化学的還元とシンクロナイズした脂質二分子膜フィルムの大きな構造変化が生じることがわかった。 フラーレンC70を含む脂質フィルム修飾電極を作成し、C70ジアニオン形成電位の-1Vまで電位掃引を繰り返したのち、電極表面を走査型電子顕微鏡にて観測したところ、10-100ミクロンサイズのフラーレン微結晶が形成されていることを見出した。 C60をアゾベンゼンを含む脂質マトリックスに固定化し、相転移ならびに光のよるマルチモード型フラーレン電子移動制御について検討した。相転移による電子移動には成功したが、光照射によるアゾベンゼンの異性化とこれに伴う脂質膜の流動性の変化を利用したC60電子移動の制御は明確ではなかった。
|