研究課題/領域番号 |
11167274
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
梅澤 明弘 慶応義塾大学, 医学部, 助教授 (70213486)
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研究分担者 |
小川 聡 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (90124940)
福田 恵一 慶応義塾大学, 医学部, 専任講師 (20199227)
秦 順一 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (90051614)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 骨髄 / 間質 / 細胞治療 / 移植 / ナチル化 / 心筋 / シンクロナイゼーション / ひきこみ |
研究概要 |
分子生物学の発達により遺伝子操作動物や人工臓器の研究が進歩し、細胞の運命を人工的に転換させることが可能となったが、心筋細胞においては他の細胞を心筋に転換しうる強力な遺伝子は発見されておらず、人工的に心筋細胞を作ることは不可能をされてきた。この常識を覆し、心筋以外の細胞を心筋細胞に転換させる技術を研究開発してきた。骨髄間質細胞は、発生学的には将来、血球・血管に分化する血島細胞と呼ばれる細胞群に由来する細胞である。本研究の目的は多分化能を有する骨髄間質細胞に分化誘導を加えることにより、自己拍動を有する心筋細胞を作成し、その表現型の解析、心筋細胞移植への方法を確立することである。骨髄間質細胞は付着細胞であり、血球系の細胞を除去した後、3ヶ月以上の長期培養を行った。長期培養後、不死化した細胞による多クローンの細胞株を作成し、その中からサブクローニングを反復した。得られたサブクローンの中から自己拍動をする割合が高いクローンを最終的にCMG細胞と命名した。CMG細胞は5-azacytidine による最終的な分化誘導を行う以前には単核の線維芽細胞の形状を呈したが、分化とともに形態は著しく変化した。分化誘導後2週になると既にこうした細胞の多くは自己拍動を開始した。興味深いことに、この自己拍動を開始した細胞が互いに連結しあい、縦に連結し筋管細胞状を呈したことである。3週では多くの細胞が縦に一列に並び、同期して収縮した。CMG筋管細胞は分岐により他の筋管細胞と結合し、全体としては網の目状の外観を呈した。筋管の長さは最長のもので3mmに達し、拍動数120-250/分で収縮した。ガラス微小電極を用いて記録したCMG筋管細胞の活動電位は洞結節細胞型と心室筋細胞型の2種類に大別された。
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