研究課題/領域番号 |
11167279
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
長崎 幸夫 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (90198309)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ポリサイラミン / 相転移 / ハイドロゲル / ゴム弾性転移 / 刺激応答性ゲル / アクチュエータ / DDS / スピノーダル分解 / ヘテロテレケリックス / ロッド-グロビュール転移 |
研究概要 |
本年度は昨年度調製したポリサイラミンゲル及び粒子を用いて、以下のように検討を進めた。 i)ポリサイラミンマイクロスフィアスキン層形成の速度論的解析:ポリサイラミンマイクロスフィアを膨潤状態(酸性)からアルカリ性溶液につけると、表面から相転移し、スキン層が形成された。これまで知られている感温性ゲルなどのスキン層は準安定状態から最終的にはスキン層が崩壊し、安定状態に到達する。一方、ポリサイラミンのスキン層は数ヶ月にわたってその構造を維持することが確認された。この現象は物質透過のON-OFFを高度に制御するためには極めて重要な現象であり、スキン層の形成及び消失の速度的課程を詳細に検討した結果、通常のゲルで起こる化膨潤状態からの浸透圧ゆらぎが起こらないため、安定スキン層が形成していることが確認された。 ii)ポリサイラミンマイクロスフィアからの薬物リリース:上述したようにポリサイラミンマイクロスフィアのスキン層は緻密で極めて安定に形成されるため、その安定スキン層を利用した薬物リリースのON-OFF制御に関する検討を行った。蛍光物質をモデルとして用い、スキン層形成に伴う薬物リリース制御は完全に起こり、スキン層の透過が完全にシャットアウトしていることが確認された。 iii)ポリサイラミン機能界面の設計:ロッドーグロビュール転移を示すポリサイラミンはその相転移とともに親-疎水性、硬さ、分子末端間距離などを著しく変化させる今までに無い材料である。基板表面にポリサイラミンをブラシ上に構築させることにより表面の硬さ、すべり面等を信号により転移させうる機能性界面の構築が期待される。ポリサイラミン末端にメルカプト基あるいはシラノール基を導入し、機材として金やガラス表面を用い、モデルブラシの構築を行った。
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