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ナメクジの嗅覚―味覚連合学習系における神経回路可塑性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11168212
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 恵  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (80302610)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワード連合学習 / ナメクジ / 嗅覚 / 運動神経 / 電気生理 / 単離脳標本
研究概要

ナメクジは高度な嗅覚一味覚連合学習を行う.この学習は前脳によって担われていると考えられているが,そのメカニズムはほとんど明らかになっていない.本研究は,実験条件のコントロールが容易なin vitro中枢神経標本において嗅覚学習が可能な実験条件を見いだし,それを用いて学習の神経機構を解析することを目的としている.単離脳-触角標本を用いて,すでに同定した外套膜収縮運動神経(p-VN)の活動を忌避性行動の指標として記録し,触角に対する匂い刺激を条件刺激,唇神経束の電気刺激を無条件刺激として,両者を同時に与えることにより条件付けを行ってp-VNの活動性の変化が生じるかどうかを調べた.その結果,条件付け前には条件刺激に対してp-VNの発火はほとんど生じなかったが,条件付け後には条件刺激に対してp-VNの発火が有意に増大した.これは,in vitro標本において嗅覚学習が可能であることを示した初めての結果である.
そこで次にin vitro学習系を用いて,条件付け前後での前脳神経活動の変化を検討した.前脳神経は同期して膜電位振動を生じており,その振動数が匂い刺激によって変化することが知られている.この振動数変化の程度は,条件付け前に比べて条件付け後では顕著に増大した.このことは,前脳の膜電位振動が学習によって引き起こされる運動出力の変化と関係していることを示唆している.

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Watanabe, S. et al.: "Glutamate induces Cl- and K+ currents in the olfactory interneurons of a terrestrial slug"J. Comp. Physiol. A. 184. 553-562 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 渡辺恵 他: "ナメクジの嗅覚-味覚連合学習"放射線科学. 42. 26-34 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 渡辺恵 他: "ナメクジにおける嗅覚-味覚連合学習"蛋白質核酸酵素. 45. 380-386 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Inoue, T. et al.: "In vitro odor-aversion conditioning and underlying neural mechanism in a terrestrial mollusc"Neurosci. Res.. 23. S256-S256 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Inoue, T. et al.: "In vitro odor-aversion conditioning in a terrestrial mollusk"Soc. Neurosci. Abstr.. 25. 126-125 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 渡辺恵 他: "無脊椎動物の脳の働き 脳研究への招待 (小幡邦彦編)"共立出版 (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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