研究課題/領域番号 |
11169212
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
有坂 文雄 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (80133768)
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研究分担者 |
田中 信夫 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (50032024)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 分子集合 / リゾチーム / テイルリゾチーム / 収縮性尾部 / 感染機構 / バクテリオファージ / X線結晶解析 / 超遠心分析 / 分子シャペロン / ベースプレート / 偽復帰突然変異体 |
研究概要 |
T4ファージのベースプレートの前駆構造体3つを単離精裂し、結晶化に成功した。ひとつはベースプレートウェッジの開始複合体であるgp10-gp11複合体である。この複合体はテイルピンを構成すると考えられ、6角形のベースプレートの各頂点にベースプレート平面から下に突き出る形で存在する。この複合体につき、SDS電気泳動、、丸ごとのエドマン分解、超遠心沈降法を行うことによって、この複合体はgp10とgp11の3分子ずつのヘテロ6量体であることが明らかになった。最近、結晶が得られ、今後の見通しが明るくなったが、まだ結晶解析に耐える結晶は得られていない。他方、第2のターゲットであるgp5はこれまでにgp5-gp27が複合体として結晶化された。沈降平衡法とSDS電気泳動の結果から、この複合体はgp5とgp27を各3分子含むヘテロ6量体であり、結晶は分解能2.5A程度の回折点を与えた。現在セレノメチオニンを用いた同型置換体を作成中であるが、なかなか収率が上がらないので現在古典的な重原子同型置換体を作成中で、イリジウム置換体が有望である。結晶型はR32でa=b=275.7A、c=386.7Aである。gp5はテイルリゾチームでベースプレート構成成分として必須な成分であるが、リゾチーム活性を持つドメインを有していて、感染時に宿主大腸菌のペプチドグリカンを局所的に切断して穴をあけ、テイルチューブが内膜に到達するのを可能にしていると考えられる。最近、第3の結晶としてgp15の微結晶が得られた。超遠心分析及び電子顕微鏡観察から、この蛋白質は6量体で、リング状であり、テイル尾管の直径に一致する。
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