研究課題/領域番号 |
11170210
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
真鍋 俊也 神戸大学, 医学部, 教授 (70251212)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 細胞接着分子 / ノックアウトマウス / シナプス伝達 / 可塑性 / 長期増強 / 電気生理学 / 分子生物学 / 高次脳機能 / カドヘリン / 海馬 |
研究概要 |
1.細胞接着分子であるカドヘリン11を欠損するマウスでは、正常シナプス伝達には異常が見られないが、海馬CA1領域での長期増強が増大し、さらに長期増強の飽和レベルが高いことから、シナプス伝達効率の可変域が増大していることがわかった。この変異マウスでは、恐怖心などの情動に異常があることがわかった。 2.細胞接着分子であるテレンセファリンを欠損するマウスでは、正常シナプス伝達には異常が見られないが、海馬CA1領域での長期増強が増大し、さらに長期増強の飽和レベルが高いことから、シナプス伝達効率の可変域が増大していることがわかった。また、学習・記憶テストにおいて成績が野生型よりもよいことが明らかとなった。 3.海馬CA1領域のNMDA受容体のチロシンリン酸化がH-Rasにより制御されていることと、チロシンリン酸化の亢進によりNMDA受容体シナプス応答が増大し、長期増強が増大していることを明らかにした。 4.NMDA受容体の単一チャネル特性をH-ras(-/-)マウスと野生型マウスで比較・検討したが、細胞体から引き抜いたパッチでは有意な差は見られなかった。これは、スパインに存在する酵素群と接触していないことによる可能性があるので、今後はnon-stationary analysisを行う予定である。 5.Srcファミリーチロシンリン酸化酵素によりリン酸化されるNMDA受容体NR2Bサブユニットのチロシン残基(チロシン1472)を同定した。このチロシンにリン酸化が入っているものだけを選択的に認識する抗体を作製し、それを用いて、生体の海馬においてもこの部位のリン酸化が起こっており、その程度が発達にしたがって増大することを見出した。さらに、海馬スライスCA1領域の長期増強の発現に伴って、NR2Bサブユニットのチロシン1472のリン酸化が増大することを明らかにした。
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