研究課題/領域番号 |
11170244
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
福永 浩司 熊本大学, 医学部, 助教授 (90136721)
|
研究分担者 |
笠原 二郎 熊本大学, 医学部, 助手 (10295131)
山本 秀幸 熊本大学, 医学部, 講師 (60191433)
宮本 英七 熊本大学, 医学部, 教授 (50109659)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | long-term potemtiation / CaMキナーゼII / CaMキナーゼIV / MAPキナーゼ / プロテインホスファターゼ / CREB / 海馬 / 学習 / long-term potentiation / NMDA受容体 / AMPA受容体 / シナプス可塑性 / クラスタリング分子 / SAP102 / PSD-95 |
研究概要 |
カルモデュリン(CaM)キナーゼIIは海馬シナプス伝達長期増強(LTP)の発現に関与している。LTPに伴うスバインでのAMPA受容体(GluR1)の発現はCaMキナーゼII依存性である。本研究ではシナプスにおけるCaMキナーゼIIの標的分子を明らかにして,神経活動依存性のシナプス再構成の分子素過程を追究寸ゐ。海馬LTPの誘発刺激で活性化されたCaMキナーゼIIはプロテインホスファターゼ2A(PP2A)の調節サブユニットB'を燐酸化して,活性を抑制すること見出した。B'は主に,海馬CA1錐体細胞の樹上突起に発現していた。PP2A活性の抑制はCaMキナーゼIIの自己燐酸化反応や他のプロテインキナーゼの活性化反応を介して,LTPの発現と維持に関与していると考えられる。海馬LTPにおける維持・固定のプロセスには転写調節因子,CREBの燐酸化反応が関与している。海馬でのCREB燐酸化酵素であるMAPキナーゼとCaMキナーゼIVの海馬LTPにおける活性化反応の時間経過について明らかにした。海馬LTP誘発刺激に伴って、MAPキナーゼとCaMキナーゼIVは一過性に活性化された。これに対してCREBの燐酸化反応は持続的であった。阻害剤を用いた実験から、LTP誘発直後のCREB燐酸化反応にはCaMキナーゼIVが持続的なCREB燐酸化反応にはMAPキナーゼとCaMキナーゼIVの両者が関与することが解った。今後は種々の学習モデルの学習獲得過程におけるCaMキナーゼII,IVとMAPキナーゼの活性化反応の時間的,空間的解析を行う予定である。
|