研究分担者 |
城岡 竜一 観測フロンティア研究システム, 地球変動研究所, グループリーダ
白川 直樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70302586)
玉井 信行 東京大学, 大学院・工学系研究科(平成14年3月退官), 教授 (90010818)
清水 収司 宇宙開発事業団, 地球観測データ解析研究センター, 研究員
上野 健一 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (00260472)
藤井 秀幸 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (60293247)
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配分額 *注記 |
31,400千円 (直接経費: 31,400千円)
2001年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2000年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1999年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
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研究概要 |
本研究では、国際共同研究等特別事業「アジアモンスーンエネルギー・水循環研究観測計画(GAME)」においてチベット高原で取得されたデータの解析と自動土壌水分観測の継続するとともに、チベット高原上の凍土の融解・凍結プロセス,降水,土壌水分等の,時間変化,空間分布特性が明らかになり,また,衛星による陸面水文量の算出手法が提示され,検証の結果,手法の有効性が示された. モデル研究では,凍土過程を含んだ陸面スキーム(PF-SiB2)と大気メソモデルの結合モデル,PF-SiB2を含んだ陸面スキームを含んだと分布型流出モデルが開発された.衛星データの利用については,土壌水分,積雪,降水量算定アルゴリズムが開発された.さらに,陸面での水・熱フローを表現する一次元モデルとリモートセンシングで用いられる放射伝達モデルとを組み合わせて,衛星観測データを用いた4次元データ同化手法を開発した. チベット高原の陸面がアジアモンスーン変動に与える影響については,衛星より得られた積雪深データを解析し,チベット高原上東西域で最大積雪深には準2年で東西振動が有ること,中央から東部での多降雪が12-影響に1月に出現するのに比べて西部の多降雪は2月に出現しやすいことを示した.また,チベット高原西域上の大気加熱とアジアモンスーンのオンセットとの関連を長期データセットより明らかにした. 同位体を用いた水蒸気の輸送過程に関する研究からは,チベット高原においては,(1)擾乱時の南方からの水蒸気供給,(2)静穏時の日変化する局地循環にともなう活発なリサイクル,(3)北からの乾燥した空気の流入や河川流出による水のロス,という過程が数日〜十数日のスケールで,大規模な擾乱の通過にともない繰り返されることが水循環の基本的なふるまいという解析結果を得た.
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