研究課題/領域番号 |
11202202
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川本 辰男 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (80153021)
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研究分担者 |
上田 郁夫 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (70292836)
佐伯 学行 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (70282506)
森 俊則 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (90220011)
井上 慶純 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (20262157)
井森 正敏 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (70011690)
塚本 俊夫 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (40217287)
野崎 光昭 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10156193)
神前 純一 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60169787)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
215,300千円 (直接経費: 215,300千円)
2003年度: 47,500千円 (直接経費: 47,500千円)
2002年度: 53,400千円 (直接経費: 53,400千円)
2001年度: 55,300千円 (直接経費: 55,300千円)
2000年度: 29,100千円 (直接経費: 29,100千円)
1999年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
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キーワード | 電子・陽電子衝突 / LEP / OPAL / 鉛ガラスカロリーメター / 標準理論 / Wボソン / Zボソン / ヒッグス粒子 / 鉛ガラスカロリメター / 鉛ガラスカロリメタ |
研究概要 |
LEPは平成12年末に12年にわたる運転を終了した。以降は収集した全データを使い最終的な物理結果を得るために努力を集中してきた。データの最終的な較正は完了し、解析方法の改良を行ない、詳細にデータを調べて統計誤差と系統誤差の両方を押え込む。また、並行して、新しいアイデアの物理解析も行った。 終状態にフェルミオンが2個生成される過程の研究では、主要な過程についてのデータ解析が完了し、これらの測定結果を使って各種新物理の可能性の検証を行い、これらの結果を最終論文にまとめた。そこには含まれていないbクォークやcクォーク対生成の解析も完成間近である。 OPAL実験は全部で約10000のW粒子対生成事象を記録した。これを基に基本物理量であるW粒子質量の精密決定や、ゲージボソン同士の結合の性質を調べることはLEP2の重要課題である。W質量については、W対が両方ともクォーク対に崩壊する過程の解析において大きな不定性の源である複雑な干渉効果の研究が進歩し、最終結果の論文の準備が進んでいる。また、W質量の測定に不可欠なLEPのビームエネルギーの正確な較正も、ほぼ最終的な結果が得られている。 また、約400万のZ粒子崩壊過程のデータを使った精密測定の努力も長いあいだ行なってきたが、昨年度に発表したのとは独立な手法によるb-クォークの前後非対称度の解析を発表した。これにより、Zの精密測定における主要プログラムはほぼ完了したといえる。 これらの精密測定の結果を標準理論で総合的に解釈することにより、理論で預言されながら未発見のヒッグス粒子の質量についての知見を得ることができる。新しい結果を使った解析でも、やはりヒッグス粒子は約200GeVより軽そうである。この予想は、現在CERNで建設中のLHCの実験で検証する。
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