研究課題/領域番号 |
11206201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
徳宿 克夫 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (80207547)
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研究分担者 |
椎野 二男 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (20092231)
山崎 祐司 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (00311126)
久世 正弘 東京工業大学, 大学院・理工系研究科, 助教授 (00225153)
山田 作衛 東京大学, 名誉教授 (70011658)
鶴貝 達政 明治学院大学, 法学部, 教授 (50267366)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
139,300千円 (直接経費: 139,300千円)
2003年度: 24,300千円 (直接経費: 24,300千円)
2002年度: 25,200千円 (直接経費: 25,200千円)
2001年度: 24,800千円 (直接経費: 24,800千円)
2000年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
1999年度: 31,000千円 (直接経費: 31,000千円)
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キーワード | 電子・陽子衝突 / HERA / ZEUS / レプトクォーク / クォークの半径 / 偏極陽電子 / 回折反応 / ジェット / 電子・陽子の衝突 / 陽子の構造 / クォーク・グルーオン分布 / 強い相互作用の結合定数 / 励起フェルミオン / レプトン・フレーバーの流れ / 新粒子探索 / 陽子構造 / クォーク / 深非弾性散乱 / 高精度シリコン飛跡検出器 |
研究概要 |
ドイツ電子シンクロトロン研究所(DESY)に建設した電子・陽子衝突型加速器HERAを用いて、電子陽子間の相互作用を精密に測定し、新粒子の探索と陽子構造を測定することがこの研究の目的である。測定に用いるZEUS実験装置は、我々を含む14カ国の国際共同により建設し改良を加えた。 ビームと残留ガスとの反応によるバックグランドが非常に大きくなる問題が生じたが、これに対処するためにビーム衝突点付近の加速器改造を行い、10月から定常運転を始めた。実験条件は格段に良くなり問題点を解決できた。3月には瞬間衝突輝度が3×10^<31>cm^<-2>s^<-1>まで上がり、改造前の2倍以上を達成した。今後さらに改良していく計画である。我々の担当しているシリコン高精度飛跡検出器とトリガーシステムは順調に稼動している。この定常運転で収集した偏極陽電子と陽子の衝突反応を解析して、特に高い運動量移行(Q^2>200GeV^2)での中性流及び荷電流での断面積の測定を進めた。 平成12年までに収集した無偏極のデータの解析は順調に進んだ。高い運動量移行(Q^2>200GeV^2)での解析は完了した。これらのデータの中から新粒子の探索を進めた。例を挙げると、レプトンとハドロンの性質をあわせ持った粒子であるレプトクォーク等、標準模型を超える理論で予測される新粒子の探索を、平成6年から12年までのすべてのデータを用いて行った。探索の結果このような粒子は発見されず、質量200GeVから400GeVの広い範囲で結合定数の上限を得た。また、陽子を構成するクォークの大きさを測定した。その半径は0.85×10^<-16>cmより小さいことがわかり、この精度でクォークが構造の無い素粒子であることがわかった。 回折反応では、包括断面積、ベクター中間子の生成断面積の測定を進めた。ジェット生成断面積の測定に着手し、量子色力学のモデルとの比較を進めている。
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