研究分担者 |
増田 久弥 明治大学, 理工学部, 教授 (10090523)
ヴァイス ゲオグ (WEISS G. S.) 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30282817)
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
宍倉 光広 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70192606)
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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研究概要 |
1.拡散方程式の特塁極限 ある種の拡散方程式では,拡散係数を0に近づけると切り立った遷移層が出現する.この遷移層の運動の運動を支配するのが界面方程式と呼ばれるもので,もとの拡散方程式の特異極限として得られる.俣野はD.Hilhorst氏およびR.Schatz1e氏と共同で,空間非一様な係数をもつ拡散方程式の特異極限を調べ,界面の形成とその運動の様子を詳しく解明できた(投稿準備中).また,柳田は,特異極限の手法と曲率方程式の性質を巧妙に用いて,時間周期的な係数をもつ拡散方程式に対する安定なn倍周期解の存在を示した(文献4).また,舟木はランダムな揺動項を含む方程式に現れる界面の挙動を確率論的な手法で調べた(文献2). 2.非線形熱方程式の解の爆発 非線形熱方程式の爆発解の中には,爆発時刻以降も弱解として延長できるものがある.俣野は,このような延長可能な爆発解の漸近挙動を研究し,平衡解どうしを結ぶヘテロクリニク軌道で,途中で爆発を起こすものがどれぐらい存在するかを明らかにした(文献1).また,柳田は,これとは別の方程式で,解の爆発時刻の評価に関する新しい公式を得た. 3.自由境界問題の特異性 ヴァイスは以前の研究で,自由境界の特異性を調べる新しい手法を開発していたが,本研究ではこれを2相の障害物問題に応用して特異集合のハウスドルフ次元の評価を得た(文献3). 4.複素力学系における分岐問題と特異性 宍倉は,複素力学系における分岐問題やジュリア集合の剛性を調べる新しい統一的手法を開発した(文献5).
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