研究課題/領域番号 |
11217210
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
木村 良晴 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (10132276)
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研究分担者 |
谷口 育雄 京都工業繊維大学, 繊維学部, 助手 (30314305)
宮本 真敏 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (70149524)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
48,600千円 (直接経費: 48,600千円)
2002年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
2001年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2000年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1999年度: 16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
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キーワード | 生分解性ポリエステル / 時限分解性 / 結晶制御 / 共重合 / 分子・材料設計 / ポリ乳酸 / ポリ-3-ヒドロキシ酪酸 / ポリコハク酸ブチレン / 生分解性ポリマー / 脂肪族ポリエステル / 芳香族・脂肪族コポリエステル / 分解機構 / 化学合成 / ブロックポリマー / 12-ヒドロキシステアリン酸 / ゾル-ゲル転移 / β-ブチロラクトン / 結晶核剤 / 時限分解 / 結晶刻剤 |
研究概要 |
生分解性高分子である脂肪族ポリエステルの物性は、結晶構造依存性が強く、その分解性も結晶化度、結晶サイズ・形態によって大きな影響を受ける。これまで、他のモノマー単位の共重合による分解性制御が試みられてきたが、共重合による材料物性の低下が避けられず、本来の性能を保ちながら生分解性を付与することが困難であった。本研究では、脂肪族ポリエステルの結晶制御を行うとともに、その構造一物性一機能の相関を明らかにし、酵素・微生物による生分解を制御するとともに、「性能」と「時限分解性」を持ち合わせ持った生分解性プラスチックを開発することを目的とした。具体的には以下の項目を研究し、その目的を達成した。 (1)共重合による生分解性ポリマーの物性制御 Poly(3-hydroxybutyrate)の生分解性の向上、機能性付与を目的としてグリコール酸単位やリンゴ酸単位の導入に成功した。また、ポリ-L-乳酸(PLLA)の物性改善を目的として、12-hydroxystearic acid単位を導入し、熱的性質の改変にも成功した。 (2)生分解性ポリマーの結晶化と分解性の制御 マンデル酸をPLLAに導入し、その結晶化度を変化させ、分解速度を制御することに成功した。また、ポリ乳酸-ポリエチレングリコール(PEG)ブロック共重合体を合成し、その分子会合に基づくナノ構造変化を解明した。またトリブロック共重合体PLLA-PEG-PLLAとPDLA-PEG-PDLAを混合することにより、ステレオコンプレックス形成を利用したゾル-ゲル転移を誘起させることに成功した。 (3)生分解性ポリマーの複合化による制御 加水分解速度の速いポリグリコール酸を芯部に、PLLAを鞘部に有する繊維を溶融紡糸法により成形し、分解速度の向上に成功した。 (4)汎用ポリエステルと生分解性ポリマーの共重合と生分解性 二成分系脂肪族ポリエステルであるpoly(butylene succinate)および芳香族一脂肪族の共重合ポリエステルpolybutylene-succinate-co-terephthalate)を合成し、リパーゼによる分解機構を分子レベルで解明した。
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