研究課題/領域番号 |
11218203
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
宝田 恭之 (寶田 恭之) 群馬大学, 工学部, 教授 (70154929)
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研究分担者 |
森下 佳代子 群馬大学, 工学部, 助手 (50344924)
王 杰 群馬大学, 工学部, 助手 (50302451)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
33,500千円 (直接経費: 33,500千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2001年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
2000年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1999年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | 石炭 / 選炭 / 前処理 / メタノール / 粉砕 / 鉱物質 / 脱硫 / 金属 / 硫黄 |
研究概要 |
本研究では安価なクリーンコール製造プロセスの開発を目的として、メタノールを利用した穏和な石炭前処理を伴う選炭法を検討した。14種類の石炭が室温で所定時間メタノール中で処理された。メタノール処理した石炭は粉砕されやすくなり、圧縮破壊強度も半分程度に低下した。ボールミルによる粉砕性は未処理単に比べて著しく高くなった。例えば、試料をボールミルで5分間粉砕したところ0.15mm以下の粒子の含有割合は、Yang-song炭,Ebenezre炭,Datong炭,Newland炭およびRamagundu炭に対してそれぞれ、20.8から50.3%、44.4から87%、32.6から42.6%および2.0から6.4%に増加した。メタノール前処理による粉砕性向上効果は全ての石炭において認められたが、効果の程度は炭種によって異なった。すなわち、もともと粉砕されにくい石炭においてメタノール処理の効果が大きいことが明らかとなった。 走査型電子顕微鏡観察によって、メタノール処理によって石炭中には多数の亀裂が生ずることが分った。CC-SEM観察から、メタノール処理した石炭を選炭することによって、鉱物質を効率よく単離出来る可能性があることが分かった。粉砕石炭を比重分離したところ、メタノール処理によって有機質回収率および鉱物質除去率が向上することが分かった。例えば、Yang-song炭の場合、灰分除去率をそれぞれ85、90,95%とすると、有機質回収率は未処理炭の場合、それぞれ78、59、32%であるのに対し、メタノール処理炭の場合はそれぞれ92、80、53%となった。また、メタノール処理を施すことにより、粒子径の小さい範囲の比重1.6以上のフラクションでのFe2O3の含有割合が多くなり、処理によってより選択的な粉砕が行われることが分かった。 処理炭中の有機硫黄を捕捉するためにはカルシウムの添加が必要となる。カルシウム化合物と石炭チャーとの高温下での相互作用を明らかにした。CaOはチャー中の炭素質と950℃程度から反応を開始し、1600℃付近では顕著な黒鉛化促進効果を発現した。
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