研究課題/領域番号 |
11218209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大木 章 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20127989)
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研究分担者 |
中島 常憲 鹿児島大学, 工学部, 教務職員 (70284908)
高梨 啓和 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40274740)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
29,900千円 (直接経費: 29,900千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2001年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2000年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1999年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
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キーワード | 石炭 / フライアッシュ / 有害重金属 / クリーニング / 溶出 / マイルド熱分解 / 水熱処理 / 吸着剤 / キレート抽出 / キレート剤 / 抽出 / 熱分解 / リーチング / 活性アルミナ / 微量重金属の分析 / アルギン酸 |
研究概要 |
石炭や石炭灰中に含まれる有害重金属について、測定法の開発、除去法や溶出挙動などの検討を行った。本研究で得られた成果は以下のとおりである。 1.石炭や石炭灰(フライアッシュ)中の重金属を含む種々の元素について、測定法の確立を検討した。まず、石炭や石炭灰のマイクロ波を用いる酸分解について効果的な条件を見出した。HgやFのような揮発性元素は、酸素フラスコ燃焼法によっても分解が可能であった。これらの分解溶液について、Hgは冷蒸気原子吸光分析、AsとSeは水素化物発生原子吸光分析、Fはイオン電極法、その他の元素はICP-AESによって測定する方法を確立した。 2.石炭からの種々の元素の溶出挙動について、希酸溶液やキレート剤を含む水溶液を用いて検討を行った。重金属の中でMnは非常に溶出しやすく、Cu, Pb, Znもかなり溶出することを見出した。元素の溶出量は、石炭中の元素含有量にほぼ比例していた。また、希酸溶液とキレート剤水溶液について、炭種別の元素溶出傾向は非常に類似していた。 3.石炭中のHgを効果的に除去する方法として、窒素気流下300-400℃で加熱する方法(マイルド熱分解)を提案した。ある種の石炭にについては80%以上のHg除去率を示すが、20%程度の除去率の石炭もあった。このような炭種間のHg除去率の違いは、石炭中のHg存在形態に起因することを明らかにした。 4.石炭フライアッシュのX線光電子分光分析によって、Asは表面に100倍程度濃縮されていることがわかった。また、種々の溶出試験の結果、フライアッシュからAs, B, Seなどの有害元素が溶出しやすいことを明らかにした。フライアッシュを水熱処理することで、Asを効果的に除去できることを見出した。この場合に得られる廃液中のAsは、新たに開発したAl担持シラスゼオライトのような吸着剤で効果的に除去できた。
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