研究課題/領域番号 |
11218210
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
松方 正彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00219411)
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研究分担者 |
関根 泰 早稲田大学, 理工学部, 助手(現講師) (20302771)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
30,800千円 (直接経費: 30,800千円)
2002年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2001年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2000年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1999年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | カラム浮選 / 精炭回収率 / 単体分離性 / 脱灰 / 浮選成績 / 親疎水性 / 鉱物 / 石炭 / 灰分 / 単体分離 / 親疎水 / 選炭 / 表面親疎水性 / 褐炭 / クリーンコール / 無機成分 / 有害微量金属 / フィルム浮選 / CVD / イオンクロマトグラフィー / イオンクロマトグラフィ |
研究概要 |
カラム浮選法はシンプルな選炭プロセスの一つであり、安価な石炭燃焼前処理技術として注目されている。これまで、主に浮選装置の最適化および浮選成績の向上(高回収率、高脱灰率)に関する研究が多く報告されてきたが、浮選成績と石炭物性をつなげた研究例は、未だ少ないのが現状である。そこで、我々はカラム浮選法の脱灰特性に着目し、カラム塔頂部、塔底部より得られる粒子中の無機成分、および水溶性無機成分を定性・定量を行なうことで、元素レベルでの浮選挙動を把握した。実験は150μmに整粒した4つの炭種を用いて、連続式カラム浮選試験を用いて行なった。その結果、上部から回収される浮遊粒子には炭素質が多く、沈降粒子には鉱物質が多く含まれている。具体的には、浮選試験開始後、まず粒径の大きな鉱物質を比較的多く含んだ浮遊粒子が塔頂部から回収され、時間の経過と共に鉱物質は除去され、粒径は序々に小さくなっており、カラム浮選試験による鉱物質の分離効果が確認された。一方、沈降粒子挙動については、時間の経過と共に沈降粒子径は小さくなった。この原因としては石炭中の鉱物質の存在形態に依存していた。すなわち、比較的粒径の大きいExcludedな鉱物質がTailとして回収され、その後、Includedな鉱物質は単体分離しExcludedな状態となって沈降した。 あらゆる炭種の中で、最も浮選成績が良好(高回収率、高脱灰率)であったのはワララ炭であった。この場合含有される大半の無機成分が、カラム内で溶出、もしくは塔底部からTailとして回収された、つまり鉱物の単体分離度が大きい。特にNa、Al、Si、Mnの大部分はTailより除去回収されていた。これらのことから、特定の石炭にはカラム浮選プロセスは非常に有効な脱灰プロセスとなりうることがわかった。
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