研究課題/領域番号 |
11220205
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
後藤 輝孝 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60134053)
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研究分担者 |
草部 浩一 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (10262164)
長谷川 彰 新潟大学, 学長 (40004329)
根本 祐一 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10303174)
家富 洋 新潟大学, 理学部, 教授 (20168090)
DONNI Andreas (DONNI Andress) 新潟大学, 理学部, 助教授 (50292199)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
42,700千円 (直接経費: 42,700千円)
2001年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2000年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
1999年度: 19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
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キーワード | 軌道秩序 / 四重極子秩序 / 超音波 / 希土類化合物 / 遷移金属化合物 / 巨大磁気秩序 / 電荷秩序 / Ce_xLa_<1-x>B_6 / La_<1-x>Sr_xMnO_3 / CeRu_2Si_2 / Ce_3Pd_<20>Ge_6 / HoVO_4 / 四重極子 / 巨大磁気抵抗 / 電荷グラス |
研究概要 |
本研究班は格子歪みが軌道自由度系の四重極子と結合することを積極的に利用し、超音波による軌道秩序と揺らぎの研究を行なった。 極低温超音波計測によって、Ce_xLa_<1-x>B_6の磁気相図を確立した。x=0.75ではIV相から磁気秩序III相への転移が見られるが、x=0.70、x=0.65ではIV相がT=0Kまで安定である。弾性定数C_<44>の極低温測定によるとx=0.70、x=0.65の低温極限は一致しているが、x=0.60、x=0.50では違った極限となっている。中村らの比熱の結果と照らし合わせて、x=0.60、x=0.50では秩序相は出現せず非磁性状態となると結論した。x=0.75とx=0.70のIV相の熱膨張実験を行い、[001]方向では膨張し[111]方向では収縮することを見いだした。これはIV相で三方晶系に歪んでいることを示しており、O_<yz>=O_<zx>=O_<xy>≠0の強四重極子転移を示唆している。HoB_6の強四重極子転移でも三方晶系への歪みを観測し、Ce_xLa_<1-x>B_6のIV相の理解を大いに助けた。 HoB_2C_2では横波超音波(C_<11>-C_<12>/2,C_<44>,C_<66>にソフト化が見られE2重項とAもしくはB1重項が偶然縮退をした3重項模型がよいことを示した。巨大磁気抵抗を示すLa_xSr_<1-x>MhO_3、Pr_xCa_<1-x>MnO_3の軌道秩序に関しても研究が進展した。これらの系では軌道秩序直上で共通して(C_<11>-C_<12>/2にソフト化が見られた。Mn^<3+>のEg軌道の四重極子O^0_2,O^2_2とのJan-Teller結合が重要であり、その大きさは10〜100Kであり、Millsの理論予想よりもはるかに小さいことがわかった。また、電荷揺らぎによるソフト化を見いだし、Pr_xCa_<1-x>MnO_3(x=0.50)の電荷秩序ではランダウ相転移に基づく解析に成功した。
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