研究課題/領域番号 |
11224202
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
豊田 直樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50124607)
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研究分担者 |
佐々木 孝彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20241565)
松井 広志 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30275292)
野末 泰夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60125630)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
25,200千円 (直接経費: 25,200千円)
2001年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2000年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1999年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | λ-(BEDT-TSF)_2FeCl_4 / マイクロ波伝導率 / 異常金属状態 / 誘電性金属 / 金属絶縁体転移 / 複素伝導率 / 有機導体 / κ-(BEDT-TSF)_2FeCl_4 / 磁気トルク / 準二次元有機導体 / κ-(BEDT-TSF)_2GaCl_4 / 反強磁性 / スピンフロップ転移 / π-d相互作用 / 金属・非金属転移 |
研究概要 |
λ-(BEDT-TSF)_2FeCl_4のマイクロ波伝導率測定を、これまで16GHzと45GHzに対して行ってきた。16GHzはすべてゼロ磁場下であるが、高周波電場E_<ac>をa^*, b^*, c軸方向に、そして、高周波磁場H_<ac>をa^*, b^*軸方向にかけた場合について実験している。E_<ac>//cのとき、半値幅が約50KからT_<MI>の範囲で、増大する異常が観測された。これは、マイクロ波損失の増加を表しており、伝導率が著しく低下することを意味する。しかし、この温度域の直流電気抵抗は、金属的に減少するだけである。半値幅と共鳴周波数の変化から、複素伝導率(σ^*=σ_1+iσ_2)、複素誘電率(ε^*=ε_1+iε_2)が計算できる。σ_1と直流伝導率σ_<dc>の温度変化を図1に示す。試料依存性も多少あるが、T_<MI>〜70Kの温度域で、σ_1が約2桁低下している。45GHzにおける測定でも、σ_1の低下は再現する。マイクロ波周波数帯でみると、この系の金属状態が極めて異常であることを示している。誘電率ε_1(σ_2に比例する)の解析は、金属シフトγ/n(γ:充填係数、n:分極定数)の取り方に敏感である。約70K以上では、異常な金属状態ではなく、σ_1とσ_<dc>の温度変化がほぼ一致するので、高温の結果を基に金属シフトを決定した。このとき、低温域の誘電率は3000-4000の正の値を取る。絶対値は、金属シフトに敏感であることを考慮すると、1000程度の誤差を含んでいる。伝導に異常が生じている温度域で、誘電異常も生じているのである。同じ結晶構造をとり、アニオンにdスピンを持たないGaCl4塩では、誘電性はもちろん、伝導性にも異常は生じない。したがって、FeCl_4塩のこの異常に、π-d相互作用が何らかの寄与をしていると考えられる。
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