配分額 *注記 |
27,600千円 (直接経費: 27,600千円)
2002年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2001年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2000年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1999年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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研究概要 |
本研究では,セミソリッド鋳造法によるAZ91マグネシウム合金の凝固組織微細化と微細凝固組織から成るビレットの連続鋳造について検討した。また結晶粒微細化技術の信頼性を高めるため,不純物元素である鉄を磁場により除去する方法を検討した。 本セミソリッド鋳造法の特徴は,装置に取り付けられた傾斜冷却板によってスラリーを作ることである。冷却板上に溶湯を鋳込むと,冷却板上を溶湯が流下する過程で多数の初晶が晶出し,冷却板の一端に置かれている予熱された型にスラリーとして流下する。本研究では,スラリーを型の中で一定時間保持し,型に入れたまま水冷凝固した。そして凝固組織観察によって,鋳造温度878K,傾斜冷却板長さ200mm,傾斜冷却板角度60度に設定した場合に最も微細な凝固組織(平均粒径60μm)となることを明らかにした。さらに連続鋳造による鋳塊の作製を試み,直径40mm,長さ600mmのビレットを得ることに成功した。 マグネシウムにおける鉄の溶解度は,973Kで0.01%程度であり,不純物元素として存在する鉄の多くは溶湯中で遊離している。そこで磁場を利用して鉄を分離する方法を検討した。973KのMg-0.05mass%Fe合金溶湯中に電磁石鉄心を挿入し,そのまま凝固させて鋳塊試料を得た。そして凝固組織観察を通じて鋳塊における鉄の分布を調べ,磁場によりマグネシウム中に鉄の凝集した部位が生じることを示唆した。
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