研究課題/領域番号 |
11228201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
穐田 宗隆 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (50167839)
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研究分担者 |
引地 史郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10282857)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
42,300千円 (直接経費: 42,300千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2001年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2000年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1999年度: 21,500千円 (直接経費: 21,500千円)
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キーワード | 酸素錯体 / 酸化反応 / ペルオキソ種 / アルキルペルオキソ種 / ヒドロペルオキソ錯体 / 酸素活性化 / 酸素鎖体 / 架橋ペルオキソ種 / パラジウム / ブレオマイシン / 高原子価オキソ種 / ニッケル / コバルト / クロム / 炭化水素の水酸化 / ヒドロペルオキソ種 / 三座配位子 |
研究概要 |
遷移金属酸素付加体の中心金属-構造-反応性の相関を解明することを目的として、金属支持配位子をヒドロトリスピラゾリルボレートに固定して合成研究を行った。その結果、複核高原子価架橋ビスー比オキソ錯体をはじめとする架橋パーオキソ錯体、アルキルパーオキソ錯体、ヒドロパーオキソ錯体など一連の酸素付加体の合成並びに分光学的・結晶学的キャラクタリゼーションに成功し、これらの錯体の反応性に基づいて新しい酸素分子活性化様式を提案した。 1.酸素錯体合成法として旧来の酸素分子の酸化的付加反応に加えてヒドロキソ錯体と過酸化水素の脱水縮合法が有効であることを明らかにし、様々な酸素錯体を合成した。 2.コバルト・ニッケルについては高原子価ビス-μ-比オキソ種が生成することを明らかにし、X線結晶構造解析によりその構造を確定した。この活性種が炭化水素官能基を酸素化できることおよび他の研究者の関連結果から、ビス-μ-オキソ種の存在並びに有・望な酸化活性種となりうることを初めて明らかにした。これらの事実に基づいて、現在ではメタンを常温常圧でメタノールに選択的に部分酸化するメタンモノオキシゲナーゼの活性部位に同様な活性点構造が含まれていることが明らかにされつつある。 2.コバルト・ニッケルについては高原子価ビス-μ-比オキソ種が生成することを明らかにし、X線結晶構造解析によりその構造を確定した。この活性種が炭化水素官能基を酸素化できることおよび他の研究者の関連結果から、ビス-μ-オキソ種の存在並びに有・望な酸化活性種となりうることを初めて明らかにした。これらの事実に基づいて、現在ではメタンを常温常圧でメタノールに選択的に部分酸化するメタンモノオキシゲナーゼの活性部位に同様な活性点構造が含まれていることが明らかにされつつある。 3.他の金属についても1.の方法により酸素活性種を合成・発生させて活性種および分解物の構造を検討することにより、生成する酸素付加体の構造が中心金属のd軌道エネルギーレベル並びに幾何学的配置によって決定されることを明らかにした。 4.パーオキソ中間体のO-O結合開裂を経て生成するメタロキシラジカル(M-O)を発生させる方法が有力な酸素分子活性化法であること並びに酸素付加体の反応性を中心金属と配位子の組み合わせによって制御可能であることを明らかにした。 5.第二周期金属錯体を中心金属に選ぶことによりこれまで不安定とされてきたヒドロパーオキソ種を始め様々な酸素活性種の合成・構造決定に成功し、酸素分子活性化過程を分子レベルで解明することに成功した。
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