研究課題/領域番号 |
11228202
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鈴木 正樹 金沢大学, 理学部, 教授 (20091390)
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研究分担者 |
古舘 英樹 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40332663)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
59,600千円 (直接経費: 59,600千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2001年度: 39,200千円 (直接経費: 39,200千円)
2000年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1999年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 酸素活性種 / 酸化反応 / 酸素分子活性化 / ニッケル錯体 / 鉄錯体 / 銅錯体 / 高原子価金属錯体 / 結晶構造 / モノオキシゲナーゼ / パーオキソ錯体 / 酸素-酸素結合の再生 / 酸素-酸素結合の開裂 / ヒドロペルオキソ錯体 / 二核銅(III)オキソ錯体 / 酵素活性化 / 二核銅(II)パーオキソ錯体 / 同位体効果 / 酸素活性化 / 二核ニッケル(III)オキソ錯体 / X線結晶構造解析 / トンネル効果 / 高原子価オキソ錯体 |
研究概要 |
<銅錯体による酸素分子の可逆的4電子酸化還元と配位子の水酸化反応:> 一連の立体的にかさ高い三脚型四座配位子を含む銅(I)錯体([Cu(L)]^+)と酸素分子と反応によりbis(μ-oxo)Cu(III)、錯体([Cu_2(O)_2(L)_2]^<2+>)の合成に成功した。このbis(μ-oxo)Cu(III)_2錯体は,窒素ガスを吹き込むことにより酸素-酸素結合を再生して銅(I)錯体を生成し,酸素分子の可逆的4電子酸化還元能を持つことを見出した。また,bis(μ-oxo)Cu(III)_2錯体は配位子のメチレン基を水酸化する能力をも持つことを明らかにした。さらに配位環境の立体的・電子的効果により,反応性の精密制御を可能とした。 <多様な酸素活性種を含むニッケル錯体の創製と反応性> 三脚型四座配位子を含むbis(μ-hydroxo)Ni(II)_2錯体と過酸化水素との反応による配位子に組込んだメチル基のアルコール及びカルボン酸イオンへの酸化反応で,一連の酸素活性種(bis(μ-oxo)Ni(III)_2,bis(μ-superoxo)Ni(II)_2及びbis(μ-alkylpeloxo)Ni(II)_2錯体)の単離に成功しメチル基の酸化反応機構を明らかにした。 <単核過炭酸イオン鉄(III)錯体による酸素-酸素結合の可逆的開裂と再生> キナルジン酸イオン(qn)と過炭酸イオンを含む鉄(III)錯体([Fe(qn)_2(O-OC(O)O)]^-)を合成し、パーオキソ部が^<18>O-^<18>Oから^<18>O-^<16>Oを経て^<16>O-^<16>Oへと変換することを共鳴ラマンおよびESI-MS測定により明らかとした。この変換は、酸化活性種と推定されているFe^<IV>=OあるいはFe^V=O種を経る酸素-酸素結合の可逆的開裂と再生を示しており、酸素活性化機構の解明に重要な知見を与えるものである。
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