研究課題/領域番号 |
11233202
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深田 吉孝 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80165258)
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研究分担者 |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40272471)
森山 芳則 岡山大学, 薬学部, 教授 (10150658)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
62,100千円 (直接経費: 62,100千円)
2002年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2001年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2000年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
1999年度: 16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
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キーワード | 松果体 / 概日リズム / 光応答配列 / サーカディアンリズム / MAPキナーゼ / クリプトクローム / ゼブラフィッシュ / 転写因子 / E4BP4 / 時計遺伝子 / 転写調節 / BMAL / リン酸化 / 概日時計 / メラトニン / シナプス小胞様オルガネラ / グルタミン酸作動系 / 小胞型グルタミン酸トランスポーター / 光受容 / G蛋白質 / 光誘導 / グルタミン酸受容体 / セロトニン |
研究概要 |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を遂行し、下記の成果を得た。 1.光依存的転写調節に関わる遺伝子配列(光応答エレメント)を同定するため、光に応答するピノプシン遺伝子のプロモータの解析を行った。その結果、18塩基からなる光応答エレメントを同定することに成功した。また、ゲルシフト解析の結果、この光エレメントに作用する因子は、肝臓等の種々の臓器に発現する転写抑制因子であることがわかった。 2.概日時計発振系におけるMAPキナーゼの生理的役割の解明を目指して、咋年度に続きMAPキナーゼの標的分子を探索した。In vitroでのキナーゼアッセイの結果、BMAL1に加え、クリプトクローム(CRY1およびCRY2)がMAPキナーゼによってリン酸化されることが判明した。転写アッセイに基づく機能解析の結果、MAPキナーゼによるリン酸化に伴ってクリプトクロームの転写抑制能が修飾されることが分かった。そこで、リン酸化部位を特異的に認識する抗体を作製し、このようなリン酸化が生体内でおこっているかどうかを調べた。その結果、培養細胞において強制発現させたCRY1およびCRY2の特定のアミノ酸残基がMAPキナーゼによってリン酸化されることが明らかとなった。 3.エクソロドプシンプロモータは、ゼブラフィッシュにおいて松果体特異的な遺伝子発現を誘導する。このプロモータを利用し、概日時計の発振における時計遺伝子産物(BMAL1およびBMAL2)の機能を明らかにすべく、これらBMALのドミナントネガティブ体を松果体特異的に発現するトランスジェニックゼブラフィッシュを複数系統樹立した。現在、これら個体のメラトニンリズムの解析を進めている。これと並行して、エクソロドプシンプロモータにおいて、松果体特異的な遺伝子発現を誘導するエレメントを決定しPIPE(Pineal Expression Promoting Element)と命名した。
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