配分額 *注記 |
93,300千円 (直接経費: 93,300千円)
2002年度: 23,400千円 (直接経費: 23,400千円)
2001年度: 20,500千円 (直接経費: 20,500千円)
2000年度: 24,400千円 (直接経費: 24,400千円)
1999年度: 25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
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研究概要 |
精巣での精子形成から,精巣上体での精子成熟,精子の雌性生殖器移動,および受精での諸過程における雄性配偶子と異種細胞間相互作用を解析して,以下の研究成果を得た。 1.精細胞の細胞質に局在するmRNAポリAポリメラーゼTPAPを同定し,その欠損マウスの解析を行い,減数分裂直後で精子形成が停止することが明らかになった。また,TPAPは減数分裂前後から発現するが,その欠損によって減数分裂期以前の精細胞で顕著にアポトーシスが起っていた。細胞分化が停止した精細胞のアポトーシスシグナルが,セルトリ細胞を介して減数分裂期以前の細胞へ伝達されている可能性が見いだされた。 2.精子と卵子の融合で機能していると考えられているADAM1aとADAM1bの局在と前駆体のプロセシング,および機能について調べ,ADAM1a前駆体は精細胞の粗面小胞体だけに存在しており,ADAM2やADAM3の分泌に関与している可能性が見いだされた。ADAM1b前駆体はゴルジ装置を経由して細胞膜に移行し,精子形成・成熟に伴って成熟型へと変化することが明らかとなった。また,ADAM1a欠損マウスの解析を行い,ADAM1a欠損オスマウスの不妊の原因は子宮と輸卵管のジャンクションでの精子滞留であることが明らかとなった。ADAM1aは精巣上体精子には存在しないため,子宮からの精子離脱に関与する分子群の機能制御を精子形成または成熟過程で行っている可能性が見いだされた。 3.精子の卵丘細胞間マトリックス通過に関与すると考えられている精子ビアルロニダーゼPH20欠損マウスの解析を行い,PH20がその通過に必須でないことを明らかにした。さらに,PH20以外の精子ビアルロニダーゼの探索を行い,精子アクロソーム反応で大量に放出される新規ヒアルロニダーゼHyal5を同定することに成功した。
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