研究課題/領域番号 |
11235204
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 (2002-2003) 大阪府立母子保健総合医療センター研究所 (1999-2001) |
研究代表者 |
長澤 丘司 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80281690)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
105,900千円 (直接経費: 105,900千円)
2002年度: 22,100千円 (直接経費: 22,100千円)
2001年度: 22,100千円 (直接経費: 22,100千円)
2000年度: 22,100千円 (直接経費: 22,100千円)
1999年度: 39,600千円 (直接経費: 39,600千円)
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キーワード | ケモカイン / Bリンパ球 / 造血 / 造血幹細胞 / ホーミング / ニッチ / 始原生殖細胞 / 骨髄 / 血管形成 |
研究概要 |
(1)発生過程における臓器内の幹細胞、前駆細胞の動態の制御 私たちは、胎児肝の系列決定直後の最も初期のB前駆細胞を同定し、胎児および成体のBリンパ球造血において、最も早期の前駆細胞の発生にCXCL12が必須であることを明らかにした。この研究により、Bリンパ球の発生において、系列決定直後の前駆細胞を支持するサイトカインがはじめて明らかとなった。また、細胞運動と関連が強いケモカインのひとつCXCL12が系列分化直後の最も初期のBリンパ球前駆細胞に作用することから、CXCL12が、発生過程において系列決定と密接に関連する前駆細胞の臓器内の移動定着を制御する可能性が示唆された。今後、最も初期のBリンパ球前駆細胞、CXCL12産生細胞に注目し、発生過程における臓器内の前駆細胞の動態を解析する他、最も初期のBリンパ球前駆細胞をCXCL12の純化された生理的標的細胞として用い、造血、血管形成など、前駆細胞の系列決定、生存、増殖、臓器内の動態などにおけるCXCL12の細胞レベル、分子レベルでの作用機構の解明を試みる。 (2)発生過程における臓器間の幹細胞、前駆細胞の動態の制御 一方、私たちは、血管内皮周囲のCXCL12が、発生過程における、末梢血管から骨髄への造血幹細胞、骨髄球のホーミング、生殖細胞の幹細胞である始原生殖細胞の生殖腺へのホーミングに必須であることを明らかにし、CXCL12は、造血にとどまらず発生における組織幹細胞、前駆細胞の臓器へのホーミングにも必須であることを示した。さらに、CXCL12産生細胞は組織幹細胞のニッチである可能性も示した。今後、その作用機構の研究により、組織幹細胞、前駆細胞の臓器へのホーミングの分子機構が明らかになることが期待される。
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