研究課題/領域番号 |
11242206
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
徳永 万喜洋 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (00192659)
|
研究分担者 |
椎名 伸之 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助手 (30332175)
安永 卓生 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (60251394)
後藤 由季子 (後藤 由起子) 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (70252525)
仁木 宏典 放射線アイソトープセンター, 助教授 (70208122)
木村 宏 京都大学, 先端領域融合医学研究機構, 教授 (30241392)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
180,000千円 (直接経費: 180,000千円)
2003年度: 32,300千円 (直接経費: 32,300千円)
2002年度: 29,800千円 (直接経費: 29,800千円)
2001年度: 37,400千円 (直接経費: 37,400千円)
2000年度: 39,100千円 (直接経費: 39,100千円)
1999年度: 41,400千円 (直接経費: 41,400千円)
|
キーワード | 1分子イメージング / 1分子ナノテクノロジー / 薄層斜光照明法 / 蛍光顕微鏡 / 細胞質核間分子輸送 / 定量的画像解析 / 分子機構定量解析 / 対物レンズ型全反射照明法 / 低角斜光照明法 / 細胞質核間輸送 / 対物レンズ型全反射照明 / 共焦点顕微鏡 / 核輸送 |
研究概要 |
細胞内部の蛍光1分子イメージングを、薄層斜光照明法を用いて行い、細胞内部での分子数と分子間相互作用を定量的に解析した。細胞質・核間輸送を担うImportin beta分子と核膜孔複合体との相互作用に関し、1分子と核膜孔1個との蛍光強度比から、結合分子数を定量した。濃度を変え、核膜孔との結合分子数・結合定数を求めた。その結果、2種類の結合部位があることが見つかり、弱い結合部位は、最大結合分子数110(+60,-40)個、解離定数70(+50,-30)nM、強い結合部位は、最大結合分子数7(+6,-4)個、解離定数0.3(+0.2,-0.1)nMであった。核膜孔複合体の構造には8回対称性があるので、強い結合部位の個数は、8個(もしくは16個)と推定される。1分子像の経時変化から、Importin betaと核膜孔複合体の結合時間(滞在時間)を求め、弱い結合が約1秒、強い結合が6秒以上、輸送中が約3秒であった。 核内移行の輸送活性を蛍光像から直接計測したところ、細胞レベルの核内輸送速度と、以上の1分子計測で求めた値とがよく一致し、1分子解析による新しい手法が有用であることを示した。 強い結合部位は核膜孔通過と密接な関係にあり、弱い結合部位はたくさんの分子を結合させて輸送される分子を集める役割を果たしていると考えられる。相互作用の強弱および変化により選択的な通過を実現しており、たくさんの分子を集めることにより通過速度を速めているという、新しいモデルを提案した。
|