研究課題/領域番号 |
11301005
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
田巻 松雄 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (40179883)
|
研究分担者 |
狩谷 あゆみ 広島修道大学, 人文学部, 助教授 (80320018)
文 貞実 中部学院大学, 人間福祉学部, 助教授 (20301616)
中根 光敏 広島修道大学, 人文学部, 教授 (40212089)
山口 恵子 弘前大学, 人文学部, 講師 (40344585)
山本 薫子 山口大学, 教育学部, 講師 (70335777)
稲月 正 北九州大学, 外国語学部, 助教授 (00232512)
稲葉 奈々子 茨城大学, 人文学部, 助教授 (40302335)
野村 浩也 広島修道大学, 人文学部, 助教授 (70269984)
佐藤 繁美 福岡県立大学, 人間学部, 助手 (80254647)
西澤 晃彦 神奈川大学, 外国語学部, 助教授
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
28,880千円 (直接経費: 26,300千円、間接経費: 2,580千円)
2002年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1999年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
|
キーワード | 寄せ場 / 野宿 / 日雇労働 / 都市下層 / ホームレス / 外国人労働者 / アンダー・クラス / スキッド・ロウ / アシダークラス / 野宿者 / アンダークラス / アーバン・プア |
研究概要 |
本研究から得られた主な知見は以下の通りである。 1.近年における野宿者の増大と寄せ場における労働市場の縮小とは密接な関係にある。ただし、寄せ場の縮小は不況の単なる反映ではなく、建設産業の大きな再編に起因する。建設日雇労働市場の就労経路が多様化するとともに、飯場の実態に見られるように、建設日雇の労働条件が一般的に悪化している。 2.近年の寄せ場の著しい変容には、寄せ場を都市下層の姿を隠蔽しつつ同時に労働力をプールする場として利用してきた行政の寄せ場対策のドラスティックな政策転換が関係している。 3.野宿者の増大と可視化にともなう社会問題化によって国及び自治体でのホームレス対策が本格化しているが、従来、福祉面での対応に比べて労働対策の遅れが著しかった。近年、「就労自立」を軸とするホームレス対策が急展開しているが、行政的な狭い枠組みでの「自立」をもとに野宿者を分類・選別するなど、改善すべき課題は多い。 4.従来、寄せ場や野宿の問題を語ることは、とりわけ高齢単身の男性を語ることであった。しかし、女性の野宿者が増大している事態、さらに寄せ場の歴史を捉えなおす上でも、ジェンダー的視点を盛り込み、男性野宿者の周辺部にいる女性野宿者の位置から探題設定することが必要になっている。 5.野宿者問題は産業構造の変容・再編に伴う労働問題や行政施策の仕組みなどが深く係わる現代の貧困問題であり社会問題であるが、野宿者や日雇労働者、さらには外国人労働者を社会に適合しない特殊な人々と見る社会的風潮は依然強く、このことに起因すると思われる社会的排除の現象が様々な形で生じている、
|