研究課題/領域番号 |
11304018
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庭野 道夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20134075)
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研究分担者 |
木村 康男 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (40312673)
鎌倉 望 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50323118)
庄子 大生 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30312672)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
37,390千円 (直接経費: 36,400千円、間接経費: 990千円)
2001年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2000年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1999年度: 25,200千円 (直接経費: 25,200千円)
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キーワード | 半導体 / 赤外分光 / 多重内部反射 / 表面 / 吸着・脱離 / 反応機構 / 酸化 |
研究概要 |
本研究の目的は、半導体表面の水素の挙動を多重内部反射型赤外吸収分光法を主たる解析手段として系統的に明らかにすることである。 研究実績は以下の通りである。 (1)Si表面上の原子状水素吸着・脱離(庭野、木村) 水素の脱離過程はSi表面の原子レベルの荒さに大きく依存することを確かめた。Si(100)表面上のダイマーからの脱離に比べ、ステップ端もしくは欠陥からの脱離はより低い活性化エネルギーを持つことが分かった。 (2)Si表面上の水分子吸着・分解反応(庭野、木村) Si(100)(2x1)表面に水分子は吸着しやすく、超高真空中においてさえ、短時間で表面の大部分が水の解離吸着種で覆われることが分かった。これまで、STM観測等で同定されていたいわゆるC-defectと呼ばれる表面欠陥は水分子の吸着によることを示した。また、水分子の解離吸着種の吸着モデルも提案した。 (3)Si表面上のシラン系分子の反応過程(庭野、木村) 室温吸着においては表面水素被覆率に応じてシラン吸着のモードが顕著に異なること、表面水素被覆率が低い場合にはモノシランが解離して生じる解離種-SiH_2-が2つのダイマー間に架橋結合すること、また、この吸着種は室温でも再分解することを実験的に明らかにしている。さらに、シランが吸着した表面を加熱した場合に起こる水素脱離過程に対して新しい脱離機構の存在を示した。 (4)Si表面上のベンゼン分子の吸着過程(庭野、木村) 本研究の当初の研究対象を広げて、ベンゼンC_6H_6のSi(100)表面への室温吸着過程を明らかにした。ベンゼン分子吸着においても表面被覆率に応じて吸着のモードが顕著に異なること、表面水素被覆率が低い場合にはベンゼンが2つのダイマー間に架橋結合すること、被覆率が増大すると一つのダイマーに吸着する過程が優先的に起こることをはじめて明らかにした。
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