配分額 *注記 |
36,330千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 1,230千円)
2001年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1999年度: 25,300千円 (直接経費: 25,300千円)
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研究概要 |
界面特異性の発現場としてメソ多孔体,金及び半導体のナノ微粒子を用いたイオン・分子認識反応の構築について検討した。金微粒子表面を分子認識能を有するチオール化レセプター分子で修飾し,各種アニオンや糖類に対する応答特性を検討した結果、水中において分析対象であるイオン・分子の存在判定を容易に行いうる分析反応の構築を達成した。特にアニオン認識では金属表面近傍で水素結合が水中でも機能し得ることを見いだした。また,シャープな発光体を可視域に示すCdSeナノ粒子についてもイオン認識能を有するカルボキシル基を直接化学修飾,修飾官能基とNCの相互作用によって生じる新規発光を利用した鉛イオンに対する化学センサーの構築を達成した。さらに,シリカメソ細孔体において,細孔内に界面活性剤棒状ミセルを有する微粒子およびそれらの基板上固定化薄膜を用い,光誘起電子移動型蛍光プロープによる水中アルカリ金属イオン認識について検討した。その結果,細孔内において酸素などによる消光作用が抑制されることが分かり,水溶液中でアルカリ金属イオンの検出が可能な機能性薄膜の作製を達成した。また,光電気化学活性な色素インターカレータであるメチレンブルーを用いた光応答性のDNA修飾電極を作製し,その光電気化学挙動とDNA検出の可能性についても検討した。界面イオン移動並びに界面張力測定による液液界面におけるアニオン認識に関して,水素結合能を有する中性レセプター分子により親水性の強いリン酸イオンの選択的検出に成功し,二相分配系の選択性とは異なる結果を得た。 速度論的研究として,表面第二高調波発生分光法により液液界面吸着種のピコ秒ダイナミクスを検討した。その結果,界面吸着会合体間のエネルギーマイグレーションや高次の会合体へのエネルギー移動が液液界面で生じていることが分かった。
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